コロナ禍のアメリカ旅 Vol.5 ~LA最終日~

楽しい一週間はあっという間に過ぎて、いよいよ今日はハワイに帰る日だ。夕方六時の飛行機なので思い出作りはまだできそうだ。コロナ禍という事で店を出るたび、車に乗り込むたびに両手を携帯用のアルコールスプレーで消毒した。

ハワイに渡航するための条件として、ハワイ州のSafe Travel Program の登録が必要だ。出発前24時間以内にヘルスフォームに現在の健康状況を申請するとハワイ州からQRコードが送られてくる。ワクチン接種証明書はアプリにダウンロード済みなのでPCR検査は必要ない。これで無事に帰れるはずだ。到着後の十日間の自主隔離も勿論しなくていい。

長女のベッドで母娘一緒に目覚める。こんな経験をすると子離れが辛くなるが当分会えなくなるのだから良しとしよう。わたしが若い頃、親元を飛び出すときは親の気持ちなど考えもしなかった。今になって親の気持ちがわかる。歴史はこうしてくり返される、なんてね。

ランチはどこかでテイクアウトして、リモートで仕事をする次女のコンドに行って三人で食べることにした。LAに来たら一度は食べたいIn-N-Outのハンバーガーを買おう。それから次女のリクエストのドーナツを買いにLittle Tokyoにも行こう。ハンバーガーにドーナツなんて典型的なジャンクフードだけど、旅行中は気にしない。

Little Tokyoの佇まいをみてハワイの白木屋を思い出した。アラモアナセンターに開業して以来、六十年ローカルにも観光客にも愛されてきた白木屋はコロナ禍に閉店してしまった。今でこそ日系スーパーはあちこちに増えたが、わたしがハワイに来たころは白木屋一辺倒だった。

Little Tokyo のCafe Dulceに入る。たくさんの種類の中から抹茶、オレオ、ストロベリー、ベーコン、コーヒー味のドーナツを選んだ。ひとつ3ドルから3ドル50セントと安くはない。

次女の遅いランチブレイクに合わせてハンバーガーも無事に買い終えた。毎日、青空のLAも今日に限って曇り空だ。しばらく車を走らせると次女の住むコンドが見えた。

美味しいランチを皆と一緒に済ませると次女と別れのハグをして空港に向かう。長女が運転する車の助手席からわたしは最後のLAを写真に収めた。

楽しかった。また来るからね！

後記: 無事にLAから感染する事なくハワイに戻りました。先日、不思議な面白いことがありました。朝ベッドの中で浅い夢を見ていました。長女の家のそばにある小さな湖を見ながらわたしは長女に「ここは綺麗だから散歩コースにしたら？」と夢の中で話していました。目が覚めて携帯をチェックしました。なんと、長女から綺麗な湖のこの写真が届いていました。聞かずもがなわたしが夢で見た湖だとわかりました。