色々と無知だけど、すきな作品について書く#1〜石原吉郎「竹の槍」〜
詩についてもそこまで含蓄がなく、石原吉郎さん自体を深く知っているわけではないが、個人的にすごくすきな「竹の槍」という詩について書く。
まず、この詩を知ったきっかけについて。
高校時代によく聴いていた音楽にサカナクションがあり、他のバンドとはどこか違う歌詞がすきだった。文学的というのは邦ロックバンドによく使われる有り体な表現だが、一曲一曲に合った音にハマる歌詞を書いているなと思っていた。(好きな歌詞についてもまた書くかもしれない)ふと山口一郎の歌詞の起源はどこにあるのだろうと調べていたら、この詩がヒットした。
この詩を読んで、山口一郎の歌詞とすぐにリンクするわけではなかったが、どこか深い部分で共鳴している部分があると思った。
文章全体が冷たい緊張に包まれていて、あらゆる張り詰めたイメージが頭の中に湧き出てくる。例えば、冬の朝の景色をバックに錆びた有刺鉄線がアップで映されるようなイメージ。
最後の「未明にかかる橋だ」でやっと張り詰めた空気が解放されるように思えるのも良い。
今でも、たまにサカナクションを聴いたりすると、この詩を思い出してたまに読んだりする。
そろそろ現代詩文庫の石原吉郎詩集か、「望郷と海」を読まなきゃなと思ったりする。
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