紅白でYOASOBIのアイドルは現役アイドル達の思いを代弁していた
2024年を迎えて早数週間が経ちました。今更ながら、NHK紅白歌合戦の話について備忘のために記事を残したくなり...
きっかけは下記の記事です。
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2023年12月31日、実際に会場で紅白を観覧された方の熱が伝わってきました。豪華アーティストを生で観覧できるなんて羨ましい!現場の熱気を追体験♪
毎年、大晦日は紅白歌合戦を鑑賞して年を越しています。今回の紅白は「最低視聴率更新」や「ジャニーズタレントが一切出演しない」等、話題に上っていました。低視聴率が話題になるなんて、紅白歌合戦が権威のある番組である証拠。ジャニーズタレントが出ても出なくても、私は紅白を観ずに年を越せない!
紅白歌合戦には毎年「目玉」企画があります。数年前を例にあげるならば、米津玄師が徳島県から生中継で名曲「lemon」を歌ってくれたり藤井風が自宅にいる風(ふう)だけど実際はNHKホールで待機…からのサプライズ登場してくれたり。サザンが「希望の轍」を悠々と歌い上げ、その後ユーミンといちゃいちゃコラボしている姿は胸熱の瞬間でした。個人的に今回の紅白の目玉はYOASOBIのアイドルだと思っています。紅白が終わって数週間経った今も一番記憶に残り、現在「アイドル」が主題歌になっているアニメ「推しの子」を観ています。アニメと歌の歌詞の内容が見事にシンクロしていて鳥肌がたちます。
現役のアイドル達が踊る演出が素晴らしかった
YOASOBIのアイドルは2023年のYoutube音楽チャート世界1位になりました。国内での歌唱は今回の紅白が初、そして現役アイドル達と一夜限りのステージ。冒頭、アバンギャルディがシルエットで登場した段階でゾクゾクとする高揚感。一糸乱れぬパフォーマンスでボーカルikuraちゃん登場。その後SEVENTEEN、乃木坂46、NIzuU、BE:FIRST、JO1、Stray Kids、櫻坂46、
LE SSERAFIM、MISAMO
New Jeans、あの、橋本環奈…
さすが、年末まで(国内歌唱せずに)勿体つけただけあります!現役トップアイドル達がゴロゴロ玉手箱から出てくる出てくる。伝説のステージと呼べる切れ味鋭いコラボが最高でした。ちなみに、オタク役ダンサーがプロのアニソンパフォーマーREAL AKIBA BOYZが担当しているので身体能力の高い煽りが素晴らしいです。
「アイドル」の歌詞の力が凄かった
改めて歌詞を読んでいると、アイドルという存在を忖度なく表現した内容がてんこ盛り。
1番の歌詞では下記の二箇所が特に気になり…
今更ながら、そりゃそうだと思いました。人生経験がまだ浅い10代から活動をしていて「愛してる」の本当の意味や深さなんてわからない。アイドルとして地位を極めたい心の一片がこんなに端的に表せているなんて凄い!この歌詞から2番の歌詞「愛してるって嘘で積むキャリア」に繋がっていく。
この言葉はアイドル自身とファン両方の気持ちなんだろうな。「自分こそ売れるに値する存在」という強い意思を持ち、「いつかきっと全部手に入れる」ために努力している姿を見てファンは沼に堕つ。そして、対象のアイドルが「一番星」だと信じて推している。一番星はお互い想い合ったムーヴから絆が生まれる。
2番の歌詞は以下
グループアイドルの内情を短い言葉で表す「引き立て役」「全てがあの子のお陰なわけない」の「あの子」はきっとセンターの子もしくはリーダー…弱さを推しには見せられない、見せてはいけないアイドルの葛藤がわかりやすく伝わります。ikuraちゃんが伸び伸びとこの歌詞を歌い上げている周りをトップアイドル達が最高の笑顔で踊っているのが痺れました。
僕たち(私たち)こういうことを思ってアイドルやってます
という微笑みに見えてゾクッとするのです。
去年は「ジャニーズ」という昭和平成期では当たり前に存在していた会社が形を変えました。そのため、今回の紅白にジャニーズのタレントは出演皆無、K- POPアイドルや日本の他事務所のアイドルが例年より多く出演しています。ジャニーズ改めSMILE-UPという新しい社名はまだ馴染みがなく、あの事件がなければアイドルのパフォーマンスはSnow ManやSixTONESが中央で踊っていたかもしれません。日本で一番有名なアイドル事務所から誰も出演していないYOASOBI「アイドル」の伝説ライブ。この曲に力がある背景には活躍してきたジャニーズタレントの歴史も刻まれている事でしょう。「知りたくないことは見せずに」自身の恋愛は極力隠して欲しいと願う推しのパワーはすさまじい。だからこそ「匂わせ」は推しへの裏切り行為であり「推しが祝福してくれるための免疫作用」ではないことも、歌詞にギュッと詰まっています。
YOASOBIのアイドルの歌詞は最後の着地も最高!今まで「愛しているの意味もわからずに」と歌いながら嘘の言葉が本当になればと願っている気持ちは「嘘ではない本当の愛」だと結んでくれています。この言葉に推しは救われるし、嘘が真実へ変わる努力をしてくれるアイドルって並大抵のメンタルでは務まらないのでしょう。
私はBTSのライトファンですが、沼堕ちしている友人知人がいます。推し活は健康に良い、オキシトシンやドーパミンが放出されて幸福感が出るという情報の事実は周囲のアミ友と話していて実感します。
だって、アイドルは尊い一番星だから。
現在兵役に就いているBTSメンバーが最精鋭訓練兵に選ばれることに納得しかありません。
アイドルがうまれる背景
紅白歌合戦から1週間後、NHKスペシャル「世界に響く歌 日韓POPS新時代」が放送されました。J- POPの歴史とK- POPの現在地が交互にわかりやすく紹介されています。J-POPは坂本九の「上を向いて歩こう」が1963年「SUKIYAKI」として全米ビルボード1位を獲得、J-POPにとってはこの曲以降、アジアを越えて轟く歌がありませんでした。そこへ注目されたのがYOASOBIのアイドル。J POPがアメリカと再び繋がる長い空白を埋めてくれました。では何故、世界を魅了したのか?その背景が興味深く語られます。
音楽評論家 柴那典氏によると
日本のアニメの力は絶大で、2022年海外で最も再生されたアーティストはアニソン由来ばかりです。呪術廻戦のEVE、鬼滅の刃のLiSA、スタジオジブリ作品の久石譲、そしてYOASOBIのアイドルというラインナップ
アニメ+アーティストの融合が生んだアメリカへの上陸が証明されています。
ビバリーヒルズを抜けてライブへ向かうYOASOBI。街でアイドルの広告に出会います。可愛く喜ぶ2人ですが、その時のAyaseの言葉が印象的です。
そう呟くAyaseの声は闘志に満ちていて頼もしいのです。J POPの歴史は俺らが変えてやりたい、そんなエネルギーを感じます。
そしてK POPは
番組ではK POPの勢いについてBTSを多く紹介していました。「上を向いて歩こう」のヒットから57年ぶりにアジアのアーティストが全米1位を獲得したのはBTSの「Dynamite」だからです。2020年世界的パンデミックの中、この曲は瞬く間に世界を魅了しました。私もコロナ禍を過ごした思い出にBTSの曲が沢山あります。
リーダーのナムさん(RM)は「Dynamite」を天運の曲とインタビューで話していました。
世界中に大きなファンダムを擁するBTS、K POPの地位をぐんと引き上げました。番組ではK POPの現在地として、グクがNYのタイムズスクエアでゲリラライブ開催したことを例に挙げています。
このゲリラライブについて、noteで記事にしている方がこちら
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なんて、羨ましい!!
黒部エリさんはNY在住の方です。タイムズスクエアのゲリラライブに参加されるまでは命削らんばかりに奮闘された事と思います。ライターの方ですので、臨場感溢れる(笑いあり)レポートで自分も参加した錯覚に陥ります。
番組では、BTSの他にもアメリカのゲーム業界へ進出しているアイドル
LE SSERAFIMやNew Jeansも現在活躍中のアイドルとして紹介されていました。New Jeansに関してはプロデューサーのミン・ヒジン氏が貴重な独占インタビューに応じています。K POPの主流スタイルではなく新しいものを見せたい。New Jeansのパフォーマンスは一糸乱れぬダンスではなくユルくズレる振り付け。そのダンスが思春期の天真爛漫さ、自由を表現しているそうです。
仕掛け人って...凄い!
これから漫画「推しの子」を読んでみたい
YOASOBIの紅白パフォーマンスを観てからアニメ「推しの子」の内容が気になり出しました。Netflixに1シーズンが放送されています。漫画原作はまだ連載中。「アイドル」の歌詞にある「アイ」は原作の登場人物の名前です。
アクアとルビーは双子、天才的アイドル星野アイの子供です。アニメは深夜枠での放送で内容はグロテスクな場面もあり...
結末が気になる「推しの子」
主人公の医者ゴローが「推し」星野アイの子供として転生するお話しです。双子の妹もゴローが目をかける患者さりなが転生した姿です。
芸能界の光と闇、タブーが暴かれる上に転生モノ
原作を掘りたくなるくらい圧巻の紅白パフォーマンスでした♪
Junko Summer
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