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価値観が出るところ | きっと喜んでいるだろう

わたしの父の弟は、昨年80歳を目前にしてこの世を去りました。
あまり言葉を交わしたこともなく、少し触れたらいけないような人だったという印象があります。

外交的なわたしの父とは正反対、内向的、シャイな叔父。生涯独身、読書、写真、美術鑑賞などが趣味だったようです。

なぜそれを知っているかというと、たまたま彼が亡くなった後、彼が住んでいた家や、借りていた倉庫の整理を手伝う機会があったので、叔父が何を大事にしていたのか、何に時間とお金を費やしていたかが伝わってきたのです。(いわゆる遺品整理ですね)

美術書(高額なものを含む)、カメラにレンズ、シリーズものの写真集などなど。美しいもの、自然の摂理を説くもの、古くから変わらないものなどを大事にしていたと思われます。古本屋さんに持ち込みましたが、お金になるものとそうでないものとあったけれど、期待以上の金額になりました。

そして家族写真に7人兄弟全員の卒業証書。
これらは、叔父、というより、わたしの祖父がこまめに記録を残す人だったようで、祖父の遺したもの。
当時は戦争もあったので、いつ家族ばらばらになるかわからない時代。機会があるごとに、写真館で撮影していたようです。卒業証書を残していたのは、学問に対する関心が高かったのかもしれません。

その人の家や持ち物に、その人の価値観や信念、生き方って、表れるんだな〜と身を持って学びました。

… そういえば、叔父が撮った写真はあまり残っていなかったかも。自分で処分していたのでしょうか?


そんな叔父が撮影したわたしの祖母の写真↓

昭和な感じありあり
昭和50年代撮影

わたしの父と叔父からしたら、彼らの母親ですね。

この写真をnoteのフォトギャラリーに共有したら、今現在10件以上の記事に使ってもらえているようです。

本人も芸術家であっただろう叔父も、きっと喜んでいると思います。彼の撮影した写真が、どなたかの目に止まって使ってみよう!と思ってくれた。ある意味、どなたかの心を動かしたわけで… 本人も嬉しいと思います。

優しいまなざしで、自分のお母さんを撮影した若き日の叔父を偲んで。


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