静けさの音

（お琴の）先生が好きな音は？
Do you have a favorite sound?

とても素敵な音、それは「間」、静けさの音ですよ。
The most beautiful sound is the sound of ma, of silence.

そんなセリフがある英語の絵本があります。
The Sound of Silence　By Katrina Goldsaito, Julia Kuo

https://www.youtube.com/watch?v=obsx3UyulKQ

日本語に使われる英単語はたくさんありますが、英語に入ってきている日本語の言葉もいくつかあります。
わさび、テリヤキ、ぎょうざ、アニメなどは日常的に耳にする言葉ですが、最近は「いきがい（生きがい）」「しんりんよく（森林浴）」という単語も見かけるようになりました。

英語圏生活の中で、今回は初めて【ま（間）】という日本語に出会いました。そして「間」には音がある、という表現がされていることに感動しました。

東京が舞台で、主人公はヨシオくん。
街で出会ったお琴の演奏者に、「先生、好きな音はなんですか？」と聞くと、
「最も美しい音は、間、静けさの音ですよ」と答える。
ヨシオくんは、「静けさの音」を聞こうとしますが、なかなか出会えません。でも、誰もいない空間に身を置いたとき、初めて「あ、これが静けさの音だ」・・と気づきます。一旦気がつくと、前にも同じような感覚を味わったことを思い出します。・・・干した布団に触れた時、家族とお腹いっぱい食べた後の満足感だとか・・・。
たくさんの音に囲まれて生活しているけれど、静かな空間の中で耳をすましてみると、普通に聞こえる音ではない「音」に出会える。それが「ま（間）の音」である。

というお話。

いろんな音に囲まれて生きている私たちですが、ふと立ち止まって、静けさに耳をすましてみる。日々、存在するけれど見過ごしている大切な空間を思い出させてくれるお話でした。

瞑想のようです☆