ただいま、コペンハーゲン

コペンハーゲンに11月頭に一人で向かった。現地では、コペンハーゲンに留学していた頃の友人である中国人と(スペインに高校生の頃から住んでいる)とフランス人と合流をした。

バスでハンブルクから到着した時、コペンハーゲンはとても綺麗な夕焼けで自分を迎えてくれた。まるであの頃の辛かった日々や寒い天気が嘘かのように、美しい空と心地よい風が体に染みた。到着とともに喜びが体に感じられた。

コペンハーゲン駅の裏側に下され、知らないところだったが、10分ほど歩くと見慣れた風景に戻ってきた。
3日間、友人二人と過ごし、当時のインターンの上司や、コペンハーゲン大学のデンマーク人の友人らと会い、日曜日の夜、帰国の途についた。

飛行機に乗り、窓を眺めると、自然と涙が溢れた。なぜだかわからないが、涙が止まらなくなっていた。
正直、コペンハーゲンに住んでいた当時は本当に辛かった人生のターニングポイントであった。しかしほぼ2年半ぶりに帰ってくると、思い出や成長、辛さ、色々と混ざり合った感情が込み上げてきたのだと思う。

国家を跨いだ移動の価値観や政治的な世界の情勢などが完全に変容してしまっただけでなく、自分自身にも大きな変化があったこの二年半。
自分の人生で、最も辛かった時間を過ごしたコペンハーゲン、ここに戻ってくると、当時の辛さや自分の弱さ、この三年弱で自分に起きた変化やこれから遭遇する人々や未知数な出来事、様々な思いが頭に駆け巡った。
「また戻って来たい」本心からそう感じた。

戻ってきた時に『ただいま』と思え、
またいざオランダへ戻る時に『帰りたくない』と思ったこのコペンハーゲンという寒空が似合う北欧の街は、新たな僕の故郷になるだろう。

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