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認知科学コーチングの概要

皆さん、お疲れ様です。最近はだいぶ寒くなってきましたね。体調はいかがでしょうか。

この記事では、私が今学んでいる認知科学コーチングの概要について説明していきたいと思います。

モニターセッションについてのご案内もありますので、長くなってしまいますが最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

認知科学コーチングとは何か?

コーチングと私の実体験


認知科学コーチング(以下、コーチング)とは、ずばりマインド(脳と心)をうまく扱う技術によって、クライアントの未来の可能性を切り開くことです。今まで内に秘めていた自分の本音の欲求に従い、現状の外にゴールを設定することで生活が変わります。

私もコーチングを受けることで日々の生活リズムが変わりました。

コーチングを受けるまでは、平日は遅くまで仕事をして、休日は昼過ぎまで寝た後に適当に食事を済ませ、夜は飲みに出て朝方に帰宅。当然二日酔いで翌日は棒に振ってしまい、寝すぎで頭がぼーっとしているのをコーヒーでたたき起こして月曜日の仕事を迎えていました。

今は平日に2時間以上早く仕事を切り上げてコーチングの勉強や読書、筋トレやバスケットボールの練習に励む生活をしています。休日も朝から活動して、夜飲みに行っても翌日は朝から活動し、平日より疲労感と達成感を味わいながらお風呂に入って、月曜日からの仕事に備える生活ができています。

この生活の変化は、無理をしている・背伸びをしているような感覚ではなく、むしろやりたいと思ったことをやりたいだけやっているので時間が足りないと思ってしまうような感覚です。

もう少し詳細をお伝えしたいところですが、コーチングを受ける前と後の話はまた別の記事にまとめたいと思います。

この記事では、コーチングを語る上で重要な用語の意味を定義しながら、コーチングの肝であるゴール設定について解説していきたいと思います。

認知科学コーチングの仕組み


「皆さんには無限の可能性がある!」と学校の卒業式で先生方に言われたことを覚えている方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、人間には無限の可能性、つまり取りうる選択肢がありますが、私たちはその無限にある選択肢の中で自分が重要だと思うものを常に選択して生きています。

それは就職先や進学先をどこにするのか、部活動は何部に入るのかといった、自分に付けられるタグの選択だけではなく、ホテルの朝食で「コーヒーと紅茶どちらにしますか?」と聞かれたときに何と答えるか、という小さな選択も含みます。

例えば、ある中学1年生の女の子が、クラスで仲のいい友達集団に「みんなでテニス部に入ろう!」と誘われるとします。この女の子はバレーボール部に入りたいと思っていたのですが、友達に誘われたら断れないと思って結局テニス部に入りました。

この時女の子のマインドで起こっているのは、「バレーボール部に入ること」よりも「友達集団の輪から外されないようにすること」の方が重要性が高いという序列の更新です。

より簡単な例で言えば、コーヒーか紅茶を選ぶとした場合、選んだものの方が選ばなかったものよりも重要性が高いということになります。

この、自分にとって重要である・重要でないという序列を全て集めたものが自我であり、コーチングの世界ではビリーフシステムといいます。

ビリーフシステムの概念

外から入力された情報はこのビリーフシステムを介して行動という形で出力されます。

コーヒーと紅茶のどちらがいいですか?という外部からの情報をその人のビリーフシステムに入力すると、重要性の高い方、私の場合はコーヒーを選択します。

認知科学コーチングでは、このビリーフシステムを書き換えること、重要性の序列を変えることで行動変容を起こしていきます。

認知科学コーチングの特徴:現状の外

認知科学コーチングのセッションでは、クライアントさんの現状の外側のゴール設定を行います。

まず現状とはいったい何を指しているのでしょうか?

これは現在のビリーフシステム、重要なものの評価を変えずにいても起こりうるだろう未来のことを指します。

例えば小学1年生にとって、小学6年生になるのはゴールではなく現状であると考えます。新入社員がその会社で社長になることも現状です。今のビリーフシステム、もっと分かりやすく落とし込めば自分の生活リズムが変わらなくても達成できる可能性があることが現状です。

つまり現状の外側のゴールとは、ビリーフシステム、ご自身の生活リズムを変えない限り達成することができないものです。

これは現在のビリーフシステムからは想像ができない、達成までのプロセスが見えないものになります。現在のビリーフシステムでプロセスが見えるものはすべて現状だからです。

その性質から、この現状の外のゴールを自分で設定することは難しいです。そのためにコーチがコーチの脳をクライアントにお貸しします。

そういった意味で、巷でよく使われるゴールとコーチングにおけるゴールは意味が異なります。

例えば、年間売り上げのようなゴールはそれを月間売り上げにチャンクダウンし、スケジュールに落とし込んでみるとかなり大変そうだけど、何とか頑張る!という具合で達成しようとします。

確かにそれは大変できついことなのだと思いますが、コーチング的観点では、この類のゴールは現状です。

コーチングの世界ではゴール達成に必要なアイデアや技術は持っておらず、プロセスが見えていないことが前提のため、スケジュールに落とし込むようなことも当然できません。そして、このゴールが設定できると床が抜けるような恐怖心が芽生えます。

では、そんな現状の外のゴール設定をして、ゴール達成に向かうにはいったいどうしたらいいのでしょうか?

この問いに答えるために、コーチングにおけるキーワードをこれから説明します。

認知科学コーチングにおけるキーワード

エフィカシー


現状の外のゴールを設定し、達成に向かうためにはエフィカシーが必要です。

エフィカシーとは、自分は現状の外の未来を達成する能力があると自己評価することです。平たく言えば「よくわからんけど俺ならできる!」というような根拠のない自信です。

大学受験で最後の模試、第1志望がD判定で学校の先生に無理だと言われても自分は受かるという自己評価をしていて、結果的に合格した人、皆さんの周りにいたかもしれません。

先日行われたサッカーのワールドカップでは、日本代表の選手たちはベスト8を目標にしていましたが、監督や選手たち自身がメディアにたたかれたりしても、ドイツやスペインのような格上に勝つと決め、「俺達には彼らに勝つ力がある」という自己評価をしていたと思います。

現状の外のゴールは現状のビリーフシステムの中からは見えません。なのでものすごく恐怖心を覚えます。だからこそ、「俺ならできる!俺ならいける!」というエフィカシーが現状の外のゴール達成に必要になります。

逆にエフィカシーが低い人は、例えば以下の通りです。

  • 周りに「君ならできる!」と言われて自信がついた、というような他人からの評価に基づく

  • お金、人脈、実績、アイデアがあればできるというような、リソースを前提とする

また、このエフィカシーによって現状の外側のゴールが設定しやすくなることもあります。自分ならこんな果てしないゴールでも達成できると自己評価できるからです。

RASとスコトーマ


現状の外側のゴールの達成には高いエフィカシーが重要であることは分かってもらえたかと思うのですが、では現状の外側のゴールを達成する道筋は見えないまま闇雲に進むことになるのでしょうか。

そうではありません。私たちの脳には、現状の外側のゴールへの道筋が見える仕組みがあります。それがRASとスコトーマです。

RASとは Reticular Activating Systemの略語で、日本語では脳幹網様体賦活系といいます。このRASは積極的に今のビリーフシステムにとって重要でないものを脳に入力させない機能です。いわば自分の興味や関心に合う情報を無意識に多くインプットするフィルターのようなものです。

このRASのおかげで脳は入力される情報量を制限でき、計算量が爆発しなくなります。

例えば、時計が好きな人は会議中でも商談中でも、他人が身につけている時計が目に飛び込んできます。ベンツの車を買った人が街中を見回すとベンツのエンブレムが目に飛び込んできます。それまでは目に入っていなかったのが、ベンツの車を自分が買うことで「こんなにベンツのユーザーって多いんだ」と気づくことになるわけです。

別の例を挙げると、私は東日本大震災で被災したときに福島駅のホームにいましたが、ものすごい揺れと建物が軋む音を感じて一目散に駅の構外に飛び出しました。その判断がよかったかどうかはさておき、視界には出口を示す案内しか目に飛び込んでこないという体験をしました。

逆に、フィルターを通過できないもの、すなわち自己認識できていないものをスコトーマといいます。

そして、このフィルターのタイプを変えること、つまり何を認識して、何を認識しないのかは自由に変えることができます。これにより、スコトーマだったものが自己認識できるようになることをスコトーマが外れる、もしくはRASが発火すると表現します。

つまり、新しいフィルターに交換する唯一の方法が現状の外のゴール設定、そしてそのゴールに対する責任意識(アカウンタビリティ)です。これによってスコトーマが外れる(=RASが発火する)ことになります。私たちの可能性はこのスコトーマの中にあると言えます。

コンフォートゾーン


私も経験がありますが、多くの人は現状の外側のゴールを設定できたとしても、生活リズムが変わらずに現状に引き戻されてしまいます。この現象を説明するにはコンフォートゾーンという概念を理解する必要があります。

私たち人間には慣れ親しんだものや一定の安定した状態を維持しようとする機能を有しています。これをコンフォートゾーン(CZ)といいます。身体の恒常性維持機能という意味でホメオスタシスと言うこともあります。

CZやホメオスタシスの外側に出たときに、元のCZに戻ろうとする力のことをコーチングではモチベーションと定義します。

例えば、平熱36℃の人が気温50℃の熱帯地域に行けば汗をかいて、体の表面温度は40℃弱だとしても、体内温度は36℃になるように調節しようとします。逆に-30℃の寒冷地域に行けば鳥肌が立って毛穴から熱が体外に放出されないようにして体内温度を維持しようとします。


外気温に対する人間の体内温度の調節

この体内温度を維持しようとすることをモチベーションといいます。上の図で言うと、発汗や鳥肌がそれにあたります。いわば、CZという領域にひっかけたゴムを我々は腰につけているイメージで、CZの外に出ようとすればするほど、ゴムは縮もうとします。つまりCZに戻そうとする力が働きます。

CZは居心地のいい空間を維持しようとする脳機能ですが、これはあなたではなくあなたの無意識にとって快適な空間を維持する機能です。だから、しばしば裏切られることがあります。

例えば、ダイエットしようと一念発起して4ヶ月で10kg痩せたとしても、あなたの無意識が「やっと食べたいものが食べられる!」「やっと休める!」と思えば食生活やその他の運動習慣などがダイエットをする前に戻ってしまい、結果としてリバウンドにつながります。

休日に昼まで寝る、マックを食べる、お酒をしこたま飲むなどの習慣がある人、つまりはこれらの行為に対する重要性が高い人は、ビリーフシステムがそのままなのでリバウンドしてしまうでしょう。

コーチングの役割は、このCZを現状からゴール世界のCZに押し出していくことです。このCZですが、基礎体温を36℃と40℃の2つに取ることができないように、人間の脳は2つ同時にCZを取ることはできません。つまり、現状の自分のCZとゴールに生きている自分のCZを同時に2つとることができないということになります。

この時、どちらのCZを脳は選択するのでしょうか。答えは「臨場感の強い方」になります。CZがゴール世界にずれると、ゴールが達成できていなくても、ゴール世界に生きている自分から見た現在地はゴールから遠く離れており、ゴール世界のCZに引っ張ろうとする無意識の力が働きます。

CZの移動により起こるマインドの変化

この状態になることでどうやったらゴールを達成できるのか?とクリエイティビティが発動します。スコトーマが外れてゴール世界に近づくためにアクションを次々に起こすことができます。

逆に現状維持を続けてしまうと、スコトーマが増え、他で起きていることの重要性が低いと感じてしまうことになります。つまりCZは成長の抑止剤になってしまうのです。

セルフトーク


この移動したCZを元の現状のCZに戻さないためには臨場感を生成すること、そして責任感を持つことが重要です。ではどのようにして臨場感を生成するのでしょうか。

セルフトークという手段があります。

セルフトークとは、自分自身に語り掛ける言葉のことです。人間は1日に数万回ほど自分に語り掛けているということが心理学の世界では知られています。

このセルフトークがどのように臨場感生成に結びついていくかというと、セルフトークがセルフイメージを形成するからです。自分自身が語り掛ける言葉が映像を生み、その映像が感情を想起することで自己イメージを形成します。この自己イメージがCZを作ることになるのです。

セルフトークの大半はネガティブなものです。「僕は馬鹿だから・・・」「私にはセンスがないから・・・」等がそれにあたります。セルフトークのポイントは、肯定的なセルフトークをゴールに引っ掛けた形で言うことです。その言葉が映像化できて没入し、感情が上がる、たった一言でそれを名指しできる言葉であることが理想です。

分かりやすいのは、私とは何者か?という定義を変えることです。例えば、金メダリストを目指す選手が、金メダルをオリンピックで取る前から「私は金メダリストです」と発語することです。

セルフトークを活用するにあたっては、現状を維持するための言葉を使ってはならず、ゴール世界の自分の言葉を使う必要があり、これがゴール達成に重要な要素となります。

ゴール設定とは


ゴール設定には以下の3つの条件があります。

  • 現状の外であること

  • 本音の欲求(want to)であること

  • バランスホイールで考えること

①については冒頭で触れたので、ここでは②と③について説明します。

want to

want toとは、親や学校の先生、部活のコーチ、上司などの権威に禁止されてでもやってしまうこと、彼らの言うことを聞かないでやってしまうことのことを指します。それがあなたの本音の欲求であると言えるからです。特に20歳までの記憶が非常に重要になります。そこに本音の欲求であるwant toが隠れている可能性が高いからです。

それとは逆に、やらないといけないこと、自分の本音の欲求ではないことをhave toといいます。このhave toを排除してwant toに活きることができるのか?が重要になります。

先ほど、現状の外のゴールは恐怖心が出てくると言いましたが、恐怖心があるからこそ、エフィカシー高く、俺ならいける!と思うことに加えて、「これがやりたい!」ということでなくてはいけません。

バランスホイール

人生のゴールは1つだけに絞るということはあり得ません。

仕事・人間関係・社会貢献・家族・健康・知性・趣味・ファイナンスの8つの領域に対して設定することが重要です。人生はつながっているので、健康を害せば仕事はできないし、仕事ばかりやって家族との関係をおろそかにすることもゴールから遠ざかることになるからです。

バランスホイール

各領域のゴールの定義は以下のようになります。

趣味
自分がお金や時間を投じてでもやりたい「役に立たないこと」です。趣味こそが最もwant toに根ざしたゴールを設定しやすい領域になります。

仕事
自分がお金や時間を投じてでもやりたい「社会に対する価値提供」が定義です。つまり、あなたは何屋なのか?を明らかにした上でゴールを設定します。お金を稼ぐのではなく、「お金を自分で払ってでもやりたい」かつ「役に立つこと」というのがポイントです。

人間関係
その友人が私のことを友人だと言ってくれるような人間というのはいったいどんな人なのか?をゴールに置きます。

家族
家柄(主に両親や親戚)、パートナー、子どものそれぞれから見てどんな自分でありたいか?をゴールに置きます。

社会貢献
自分の重要性の外であり、利害関係のないところに対して貢献することをゴールに置きます。SDGsが最もわかりやすい例です。

知性
自分の興味関心のある分野を極めることをゴールに置きます。最新の情報だけを取り入れるというよりもむしろ体系だった学問を学ぶことが重要です。

健康
上の6つのゴールを達成していくのに必要な健康状態はどのようなものか、運動・休息・栄養のあり方をゴールに置きます。女性の方の場合は美容もここに含まれます。

ファイナンス
上の6つのゴールを達成していくのに必要な金銭面の状態をゴールに置きます。他のゴールを達成するためにどのくらいの収入が必要で、どのくらいの資産がないといけないのかを整理するため、このゴールは最後に決めます。

ゴールを決めたらエンドステートを切ることが重要です。いつまでに何をするのか?日にちを決め、何を達成するのかを定量的に定めます。

モニターセッションについて

セッションにあたっての注意点


認知科学コーチングについてここまで説明してきましたが、コーチングは万人に適用可能な万能薬ではありません。コーチングの対象となる方とそうでない方について下記にまとめてみましたのでご覧ください。

  • コーチング対象になる方

    • 人生をより良くしたい

    • 自分のやりたいことが見つからない

    • 毎日がhave toにまみれていて、それをどうにかしたい

    • 自分の可能性を広げたい

  • コーチング対象にならない方

    • 困りごとや悩みごとの相談に乗ってほしい

    • 自分が抱える問題の解決策を出してほしい

    • トラブルがあったなどで身体的・精神的に参っている

    • 現状に満足しており、変化を望まない

セッション中はゴールに関係することのみを扱うことになりますので、過去の失敗やご自身に関するネガティブな発言など、ゴール設定に関係のないことをお話されたときには、たとえお話しいただいている途中でも私から止めさせていただきます。驚かれるかもしれませんが、セッションの趣旨を大切にするため、ご理解いただけると嬉しいです。

モニターセッションの内容

モニターセッションでは主に以下の3点について扱います。

  • 職業機能の定義

  • 自分の本音の欲求であるwant toと才能の特定

  • 仕事の領域での現状の外のゴール設定

職業機能の定義の時間では、ゴール設定の部分でもお伝えしましたように、自分が社会に提供している価値として何屋なのか?という点を深堀していきます。自分がお金を払ってでもやりたいことは何か、逆に可能なら手放したいものは何かを明らかにして、自分がお金を払ってでも社会に対して提供したい価値は何なのかを決めます。

want toの特定では、人生を通底して、権威に止められてでもやってしまうこと、本音の欲求としてやりたいことを特定します。また、ご自身の才能についても「周りは苦労しているが自分はあっさりできてしまうこと」「頑張っているつもりはないのにほかの人に褒められること」という観点で特定していきます。この2つが重なるところで、人は最もパワーを発揮できます。

これらのステップを経て、前述のように現状の外側のゴールを設定していきます。

ゴールが設定できたら、エンドステートとして、何から始めるかをご自身で考え、期限を決めていただきます。過去に生きず、未来に生きる人の一人として、自分の欲求に従いゴールに向かうご決断をして頂くことになります。

モニターセッションのご案内


内容
ご自身のwant toを明確にした上で、仕事の現状の外のゴールを設定する

時期
2022年12月~(期間限定で無料とさせていただきます)

時間
60分(念のため90分の時間を確保ください)

料金
無料(期間限定となります)

対象
社会人

連絡先
jun.c.fukuda@gmail.com

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
ご自身の可能性を心から信じて突き進める未来を創るセッションになるよう、真剣に向き合わせていただきます。よろしくお願いします。


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