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2回目の客

新卒時代、僕はローカルクーポン紙の営業と編集をしていました。2008年とか2009年とかなのですが、当時はクーポン紙全盛期(多分)。電話帳くらいあるんじゃないかって厚さのクーポン紙を月イチで発行するというハードなお仕事をしていました。

クーポンを掲載する店舗さんはクーポンについてよく思っている人も思っていない人もいます。よく思っていない人の主な意見は「クーポンで来るお客さんはリピーターにならない」というものでした。

ちょっと考えればわかることだと思うのですが、僕に言わせればリピーターになるかどうかは実力次第です。確かに、クーポンを日常的に使う人の多くは、特にお気に入りの店はないから、お得な割引がありそうなところへとりあえず行く、という心理で動きます。

だけど、それって「今、お気に入りの店がない」からであって、割引目当てでたまたま行ったお店の接客や雰囲気やもろもろがその人にとって、めちゃくちゃよかったら、割引なくてもありあまるほどの価値を感じたのなら、リピーターにはなるんじゃないかって話です。

僕の目には「リピーターにならない」と嘆く店長が「実力がないんです」と言っているように映っていました。僕の言い分としては「1回目の客は俺が呼んだるから、あとはそっちで頑張れ!」ということです。

今でもクーポンの文化はありますが、店舗側もリテラシーが高まって、2回目の客がこないからクーポンは嫌い、と言っている人は少なくなっているかもしれません。

僕にとっては、当時抱いたその違和感は、今も教訓として残っています。「そういうみっともないことは言うまい」と。この考えって、クーポン云々関係なしに持っていないといけないと思っています。

僕は会社員でありながら、単独であちこち出回り、いろんな人と仕事をしています。そんな僕は、彼らに何度もご指名をしてもらわなければなりません。そこで、なのですが、何事も、1回目のハードルは鬼低いです。使う側に「試しにやってみよう」バイアスがかかっているからです。

使われる側はここで何かしらの結果を出さなければなりません。
「あれ、それってめちゃくちゃふつうのコトなのでは?」
と思ったあなた。僕も同感です。

1回目の客はラッキー、2回目の客は実力なのです。

ちょっと話がそれるかもしれませんが、その理屈でいうと、何年も同じ座組でものづくりやサービスを提供し続けることができる組織って、僕は素晴らしいと思うのです。よく「変化しなければならない」「同じことをしていたらそれは後退だ」との意見を見るのですが、僕は必ずしもそうだとは思いません。

確かに、時代はとんでもないスピードで進むので、常に向上心を持って変化をしていくことは重要です。が、とにかく新しいものを取り入れ続けることこそが正義である、とは思えないという話です。先のクーポンを例に挙げると、毎度初回限定の超割引のクーポンを用意して、毎日新しい客ばかりがくるお店って、どうなのでしょうね。

つまるところ、1回目の出会いがクーポンであろうが、たまたま道を歩いていて見つけたからであろうが、人からの紹介であろうが、1回目の客に「また利用したい」と思わせられなければ、それはサービスなりなんなりを提供している方に責任があるのだと、僕は思うわけです。

(ここからシームレスに宣伝へ)その点、僕が最近はじめたサークルでは、1回目のお客さんを2回目のお客さんにする自信があるわけです。前置き段階で、きゃたつを使わないと上げられないくらいのところまでハードルを上げているのですが、そのくらいには満足してもらえるのではないかと思っています。

僕のサークルは少しだけ特殊です。もちろん、noteが示すルールの範疇のものだから、サークル開設することができたわけなので、ぶっ飛んだ仕組みという程ではありませんが。基本的に

僕のサークルは(利用者にとっては)
月額●●●●円を支払い続け、何かしらのリターンを得続ける
というものではありません

必要な期間だけ、参加することでいろいろ成立するようになっているので、僕としては、そういう人たちに満足してもらってリピーターさんになってもらうひつようがあるわけです。

一方で、サークルをオンラインサロン的に使って、サブスク収入を期待しているオーナー? 管理者? の人たちには、そもそも「2回目の客」という発想がないはずです。

次回はもっと露骨に僕のサークルの内容について紹介してみようと思います。まぁ、とはいっても記事をつくって説明しなければならないほど難しい話というわけでもありません。普通に1分で理解できます。興味がある方は、サークルの概要だけでも覗いてみて下さい。1分で理解できると思うので。


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