見出し画像

プリーズ神様

昨日、後輩T君と飲んでいた時のこと。

T君は美容師で、見た目は超チャラいのですが根は真面目で純粋な男。しかし、アイドルオタクと言う側面もあり、まあ趣味は違えど僕と同じ部類の夢見がちな男の子なのです。

そんなT君が急に神に文句を言い出したのです。

「〇〇さん。僕は神にムカついています」

「美容師だけに?」

「その髪じゃないです。おっさん殴ってもいいですか?」

「いえ、すいません。で?」

「この前、アイドルのライブで大阪行ったんです。その新幹線に女性グループが座っていて、そのうちの一人がめちゃめちゃ可愛かったんですよ。でも、その時はさすがに声はかけなかったんですけど、大阪に着いて、大阪駅から遠くて有名でもない普通の居酒屋に入ったら、その子がいたんですよ。俺、運命感じて話しかけたんです。そしたら、彼氏いるんで、って言われて・・・」

「しょうがないじゃん」

「いやいや、て言うかね。偶然の出会いをさせといて、彼氏いるって結末ありえます?普通、そこから恋が始まるでしょ?だったら、二回も会わすなよって。まじ神にファックですよ!」

実は僕も同じような経験をしたことがあります。小説「鎗ヶ崎の交差点」はその経験を元に書いていたりするわけですが、要するに「俺達、偶然に弱いから、ないんだったら、最初から会わせないないで!映画ビフォアサンセット的なの大好物なんだから!」ってことなんです。

偶然が続いちゃうと、マジですぐ勝手に恋の物語を妄想して期待しまくっちゃうから、ないとわかった時のショックったらもうね・・・

だから、お願いです神様。僕はT君みたいに中指立てないので、次に偶然出会った人とは素敵なハッピーエンドを迎えられる物語りをプリーズ。いえ、ください笑



僕は37歳のサラリーマンです。こらからnoteで小説を投稿していこうと考えています。 小説のテーマは音楽やスポーツや恋愛など様々ですが、自分が育った東京の城南地区(主に東横線や田園都市線沿い) を舞台に、2000年代に青春を過ごした同世代の人達に向けたものを書いていくつもりです。