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虐待犬ナツ〜幸せな犬生へ〜

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人に虐待され生きる気力すらも失った犬。生きたいと思う少しの可能性にかける動物保護センターの佳子と犬の人生と犬生を描いた物語になります。
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#日記

虐待犬ナツ 〜幸せな犬生へ〜

人からの虐待を受け、完全に心を閉ざしてしまった柴犬にアナタの人生の最後を看取ってもらえたら人として、どんな気持ちになれるんだろうか? 第十一話 この日も奈津と母親とナツの3人で公園に出かけ、公園には子供連れの家族や犬の散歩に来ている人達が沢山いた。 シートを広げて、母親の作ってきた弁当を奈津と食べ、母親はトイレに行くためその場を離れた。 奈津「ナツ今日もいい天気だね。お外に出るって気持ちいいね」 ナツに寄り添い、頭を撫でながら話かけていた。 そこへ3人の奈津と同じ

虐待犬ナツ 〜幸せな犬生へ〜

人からの虐待を受け、完全に心を閉ざしてしまった柴犬にアナタの人生の最後を看取ってもらえたら人として、どんな気持ちになれるんだろうか? 第九話 奈津が自宅での療養になり、帰宅に備えてナツをセンターから奈津の自宅へ戻す事になった。 奈津「ようやくナツに会えるんだね!良かった。」 母親「良かったね!ナツも家で待ってるから早く帰ってあげようね」 車に乗り母親の運転で家に向かっている車中で、お爺さんと散歩をしている柴犬を見て奈津は母親に問いかけた。 奈津「ママ、なんでナツは

虐待犬ナツ 〜幸せな犬生へ〜

人からの虐待を受け、完全に心を閉ざしてしまった犬にアナタの人生の最後を看取ってもらえたら人として、どんな気持ちになれるんだろうか? 第八話  奈津の余命宣告が医師から母親へ告げられた日、センターに戻ったナツにも変化があった。 山岸佳子「ナツ、ご飯の時間だよ。最近あんまり食べてないから、沢山食べてね!」 普段と同じようにナツに餌を与え、なかなか食べようとしないナツに佳子は話しかけていた。 山岸佳子「ナツは寂しいよね。せっかくナツの事を一生懸命に思ってくれる人が出来たの

虐待犬ナツ 〜幸せな犬生へ〜

人からの虐待を受け、完全に心を閉ざしてしまった犬にアナタの人生の最後を看取ってもらえたら人として、どんな気持ちになれるんだろうか? 第六話 カタツムリ保護センターを離れ、父親、母親、奈津の三人とナツの一般家庭での生活が始まった。 奈津「ナツ、いらっしゃい!今日からずっと一緒にいられるね。ご飯も私があげるからお腹減ったら教えてね!」 奈津は毎日朝は早起きをしナツに餌を与え、学校へ行き帰宅したらすぐにナツの横に寝っ転がるようにして話しかけ、ナツはリビングで寝ていたがナツに

虐待犬ナツ 〜幸せな犬生へ〜

人からの虐待を受け、完全に心を閉ざしてしまった犬にアナタの人生の最後を看取ってもらえたら人として、どんな気持ちになれるんだろうか? 第五話 奈津「ママ、ナツうちで飼ってもいい?私ずっとナツの面倒見るから」 母親「だーめ。生き物を飼うって奈津がおもってるほど簡単な事じゃないんだよ」 十月の秋晴れの日の里親探しのイベントだった。 奈津「ご飯も寝る時も奈津が全部やるから。ママお願い」 母親「...だめ。」 佳子はこのやり取りを微笑みながら見ていた。 山岸佳子「奈津ち

虐待犬ナツ 〜幸せな犬生へ〜

人からの虐待を受け、完全に心を閉ざしてしまった犬にアナタの人生の最後を看取ってもらえたら人として、どんな気持ちになれるんだろうか? 第二話 保護センターでの佳子とナツの生活が始まった。 保護センターには三十匹近い犬と他にも色々な事情を持つ動物達が暮らしていた。 他の犬達が物珍しそうにナツの周りに集まり尻尾を振りながらナツの匂いを嗅いだりしナツを歓迎してくれているような雰囲気だった。 しかし、ナツはただ震えるだけで仲間達と目すらも合わせる事が出来ていなかった。入院の間