読書感想 #5 シン・ニホン AI x データ時代における日本の再生と人材育成 安宅和人
僕らは少しでもましになる未来を描き、バトンを次世代に渡していくべきだ。
なぜ本書を読むことにしたか?
安宅さんの書籍が面白くないわけがないと思ったため。また、帯に記載された「この国は、もう一度立ち上がれる。」にぐっとくるものがありました。
著者プロフィール
安宅和人
慶應義塾大学 環境情報学部教授、ヤフー株式会社 CSO、データサイエンティスト協会理事・スキル定義委員長。詳細はこちらを参照ください。
本書の概要
2019年秋現在、日本には不安と停滞感、現実を直視しない楽観、黄昏感が満ちている。悲観論や批判ばかりの人、危険を煽るだけの人も多い。・・・「文句は言っていい、しかし言った人が直す」は僕らが保育園や幼稚園で学んだ、この社会の掟だったはずだ。・・・どんなことを仕掛けたら未来を変えられるのか。それを考え、仕掛けていくのはとても楽しい。・・・未来は目指し、創るものだ。
本書の「はじめに」から抜粋しました。日本の未来を創るために、1. 現在どう変化しているか? 2. その中で日本はどこで勝てるのか? 3. そのためにどういった人材が必要か? 4. その人材をどう育てるか? 5. 育てるためのリソースをどう確保するか? 6. 残すに値する未来とは何か? について安宅さんの意見が述べられています。
本書から学んだことは何か?
これだけ気づきのある書籍からのピックアップは難しいですが、私の今後の行動に大きく寄与する3点あげます。
事業の成長を決める本当の要因は何か?
戦略、実行力、リーダー、市場の4つであり、7割以上は市場によって説明できる。(P.110)
私も企業に所属するものとして、会社の事業成長に貢献したいとは思います。しかし、それは個人の成長の上での事業の成長であり、事業の成長のために個人を犠牲にする考えはありません。では個人が成長するにはどうした場がよいか?と考えた時、この市場という考えは大変重要に思います。今成長している市場とは、データやAI、デザインが有効活用されている市場。こうしたビジネスの中枢に入り込むことが重要であると改めて思いました。
維新後、日本という国がここまで成功したことの一つの大きな理由は、日本中あらゆるところから才能と情熱を集め、それを解き放ったことにある。(P.285)
自分には才能はこれっぽっちもないですが、ある程度の情熱は持っていると考えています。この熱量が日本のためになるとまではいいませんが、会社や部署等、自分の照らすことができる一隅のために使いたい。改めてそう思いました。
これからの時代は、・・・その人なりに何をどのように感じ、判断し、自分の言葉で人に伝えられるかが大切だ。その基礎になるのは、・・・「知覚」の深さと豊かさだ。(P.204)
自分なりの「知覚」を鍛えるためには、2つのマインドセットが重要だ。・・・手と足を動かし、頭を動かすことが大切である。・・・言葉にならない世界が大半だと受け入れ、まずは感じることを幅広く受け止められるようにすることが大切だ。(P.195,196)
これは私には不足しているスキルです。頭でっかちで手足動かすのが遅かったり、定量データで判断したくなったり。深さは好きな領域でよいと思うので、まずは豊かさ、自分の知覚できない領域に手を出してみたいと思います。
環境、マインド、スキルの3つがそろって行動/成果につながる。そう思いこの3点をあげました。
どんな人に読んでほしい本か?
・あらゆる人
「安宅和人さんは、いかに『シン・ニホン』を書いたか。」を読んだり、以下のTedを見て、何か感じるものがあればぜひ買ってみてください。
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