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小さな島にて、大きな自然と広い心

noteを始めて、7月に一切投稿せずにもう8月になってしまいました。あらま。

ニュージーランドは冬真っただ中です。日本は猛暑だそうで友達のSNSを見ながらぞぞぞっとしています。ここは寒いです。
オークランドからちょこちょこ移動して今はオークランドから降りて少し東側にある、ロトルアという地熱の活動がさかんな温泉の町に来ています。

言葉を綴ることのなかったこの約一カ月間いろとりどりの経験をさせていただきました。
小さな島にて、UK出身のおじいちゃんのお手伝いをしたり、オークランドのマーケットを楽しんだり、ヨーロピアンの友達が何人か出来て夜遅くまでお酒飲んでワイワイしたり、真冬のサーフィンしてみたり、キウイフルーツの剪定のお仕事をはじめてみたり、温泉にいってみたり。たくさんの人に出会いながら のんびりわたしらしく過ごしています


ワイヘケ島にて、初めてのWWOOF体験。

順を追って、言葉を綴ろうかな。
まずはUK出身のおじいちゃんのお手伝いをしたところから。

このお手伝いというのは、WWOOF(World Wide Opportunities on Organic Farm)ウーフーと呼ばれるもので、能力を提供する代わりに住む場所と食事を用意してもらう、農業体験と交流のNGOです。WWOOFの正式名称はなんだか色々あるっぽいです。意訳は有機農業に興味のある人達、という感じかな。WWOOF JAPANもあります。

能力を提供というとなんだかレベルが高いように聞こえますが、要するに、宿・食事を提供してくれる側(ホスト)のお手伝いをします。お手伝いはその農家によって様々です。草むしりをしたり、土を耕したり、家の掃除をしたり、料理を手伝ったり、本当に様々です。

わたしは、ワイヘケ島というオークランドからフェリーで30分の、小さい島に行ってきました。
実を言うと、自然農法などには興味があったのですが、WWOOFにはあまり興味がなく、わたしが興味があったのは、そのおじいちゃんでした。ニュージーランドの情報を得ようとネットサーフィンしていた時に見つけた、このおじいちゃんの記事。ボートでしか辿り着けないお家に住んでいる。もうそれだけで、エキサイティング極まりないものでした。わたしにとって。
早速WWOOF NZに登録して、そのおじいちゃんを探してコンタクトを取り、許可を得て、ワイヘケ島に行くことに。
オークランドはニュージーランドでもだいぶ都会で、高いビルが聳え立っている街です(友達曰く福岡より少々田舎だそう)。ワイヘケ島は、緑が豊かな、のどかな島でした。都会に疲れ切っていたわたしは、バスから見える景色に、なんとなく沖縄を思い出したりしていました。泣けました。
ワイナリーが有名な島で、夏はものすごく賑わっているそうです。ニュージーランドはどこも夏がシーズンです。

おじいちゃんと会って、早速お家に向かうことに。おじいちゃんは気さくでおしゃべりでシャキシャキ、76歳とは思えない動きをしていました 笑
わたしが一番楽しみにしていたボート!想像通りかなり!エキサイティンでした。その日は天気が悪く、ボートに乗り込む前に、げっちょんげっちょんな牧草地をしばらく歩いたのですがわたしの靴がなかなかスリッピーで、泥んこに思い切り尻もちを付いてしまいました。おじいちゃんと顔を見合わせてOH MY GOD!その時、全てのストレスが吹っ飛んだ気がしました。

わたしにとっては全てがアドベンチャーでした。


おじいちゃんの家にいたのは五日間。草むしり、コンポスト、道の舗装、ウッドチップを作ったり。少しばかり力の要る仕事ではありましたが、おじいちゃんがあなたのペースでゆっくりで良いよと言ってくれたので、わたしも気楽に、自分ができると思うことは率先してやっていました。
一番楽しみにしていたのはご飯の時間。朝、昼、晩、それからモーニングコーヒーとアフタヌーンティー、夕方には晩酌。
朝はおじいちゃんの自家製のパンを食べて、お昼はパンプキンスープなんかを作ったり、夜は野菜炒め、カレー、パスタなどを食べました。モーニングコーヒーはクッキーをつまんだり。アフタヌーンティーはおじいちゃんの手作りパウンドケーキだったり、ホットケーキだったりを食べたりしながら、たくさん会話を楽しみました。晩酌ではお酒を飲みながら、またまたいろんな会話をしました。お酒を飲むとよりお喋りになれるので、なんだかんだお酒の力も大事だなって、思います。お酒大好きです(笑)
わたしの拙い英語でも、いろんなことをお話ししてくれて、歩み寄る心の大切さを少しわかった気がしました。


ボートでしか辿り着けないその特別なロケーションから見る景色は、なんだか格別で。深い緑と青色の静かな海と、風に揺れる植物、どこかで鳴く鳥の声、きらきら、太陽が水面に反射して眩しかったり、ゆっくり山の向こうに沈んでいく夕日を眺めたり。
自然の中に身を置くと、すべてが浄化されていくような、そんな感覚を覚えたりする。きっとそれは、人間も、100% 地球のピュアな成分でできた有機体だからなんだろうなって、わたしの尊敬する四角大輔さんが、言っていた言葉を思い出します。いつも。



WWOOFで過ごすというスタイルは、母国でない他国で暮らす手段として、とても良いものだなあと、この体験を通して思いました。ニュージーランドのリアルなライフスタイルを経験できる。それもまた個性的なライフスタイルの。費用も基本的にかかるのは移動費くらいです。料理などのコストはほとんどホストが負担してくれます。お金のやり取りは一切無い、人と人、必要とされる能力、生きていく上で必要とするものだけでのやり取りです。これはすごく面白いシステムだとわたしは思います。お金では買えない価値、経験、がそこには絶対にあるなあ、と。
ビジタービザではどうやら違法になってしまうそうなので、ワーキングホリデーか、もしかしたらスチューデントビザで、ホリデー中なんかに出来ちゃったりするのかも。確証は無いですけれど。

そんな素敵なWWOOF体験第一弾でした。
ちゃんちゃん。


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