『夢十夜 第三夜』を読む。考察、感想
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夢十夜 第三夜 です。前回 『夢十夜 第一夜』を読む。考察、感想③|純文学の感想で飯を食べていく (note.com) 次はごんぎつねとか言ってたり気がしますが、二夜ではなく三夜から。個人的には三夜の方が引き込まれたので。出典は変わらず、夏目漱石 夢十夜 (aozora.gr.jp) さん。
※作中に不適切な用語が出てきますが、当時のままの記載とします。
い つ も の。
いいですねえ共通出だし。
六つになる自分の子を負ぶっていて、盲目で坊主頭。そしてなぜか、6歳なのに大人のように、対等に話しかけてくる。少し不気味ですね。
未 来 視。
見聞色の覇気の使い手じゃったか…しかも未来が見えるとはかなりの使い手…。
冗談はさておき、やはり少し不気味ですね。
こ、こわ~。語り手が子供を捨てようとした瞬間に笑うのも怖いし、そのタイミングで「重いかい」って聞いてくるのも怖い。語り手が重くないって答えるのも信頼ならないし、「今に重くなるよ」ってのも全てをわかってる感あって怖い。
森まで歩く。相変わらずなんでも知っている子供。分かれ道は、左は窪に、右は原につながっている。なぜか闇夜なのに赤い字は明らかに見えた。
「命令」って、もはや対等でもないですね。そして、自分はなぜかちょっと躊躇する。でも、小僧は”遠慮”しないでいいという。遠慮?いったい誰に。小僧に?何を?
やはり言葉遣いが子供ではない。親へのちくちく言葉がひどい。親は親で、捨ててしまおうと急いでしまっている。
怖い怖い怖い怖い怖い。なになになになになになに。未来視じゃなくて、タイムトラベラー?未来から来てるの、これ。なんにせよ、この後おこる何かの話をしている。
語り手も、何かが分かってしまう気がする。だからこそ、分からない方がいい、分かる前にけりをつけてしまおうとする。長くなってきましたが最後まで行っちゃいます。
自分の子が、目が見えないはずなのに、自分の過去、現在、未来をことごとく見通してくる。それが語り手には耐えきれない。恐ろしい。必死に前江進む。
わかってしまう前に止まるはずだったのに、夢中で歩いていたら、分かってしまうところまで来てしまった。
なんだ、いったい、文化五年辰年になにが…。
ひ、ひいいいいいいいい~~~~。シンプルにホラーじゃん!!!!!!怖すぎる!!!!よくあるやつじゃん!!昔子供を殺して生まれ変わった子に「今度は突き落とさないでね」って言われるやつ!!!それの原典がこんなところに!!!!
罪を自覚した瞬間、「今に重く」なりましたね。百年前、この子を殺した記憶がよみがえる。
未来視というより、ループものが近いのかな。百年前って話が出てるけど。個人的には、犯した罪を償うための地獄的な罰として、何度もこのやり取りを語り手がループさせられている的な気がする。子供はその間に精神が成熟していく。語り手は罰だから記憶を失って何度も同じ過ちを犯す。
窪と原で迷ったのは、子供を捨てやすいのは窪だろうし、それを思ってい
たからこそ語り手はためらったし、それを知っていたからこそ子供は「遠慮しないでいい」といったって感じですね。文字が読めたのは記憶がすでにあるから。
もしかしたら、子供を捨てないっていう選択肢をとれた瞬間が、この語り手がこの罰から逃れることができるタイミングなのかもしれませんね。
以上です!長々とありがとうございました。次は何を読もうか。悩み中です。
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