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経営コンサルタントの問題解決スキル

こんにちは。タイミーの竹内です。

湿度は低いですが、気温が上昇し、すっかり暑くなってきましたね。
もう少し経ったら、朝晩も半袖で過ごせそうです。
(最近のマイブームは、井村屋のあずきバーを食べて涼をとることです。うまい)

今回は、『問題解決プロフェッショナル』という書籍を読み、自分の中で整理した内容をnoteに書きたいと思います。

しかし、非常にボリューミーな内容のため、第1章の「思考編」のみを取り上げ、紹介します。


問題解決スキルの重要性


まずはじめに、僕は経営コンサルタントではありません。
しかし、現場で生じる多様な問題に対して、決められた時間内に解決策を提示することは、この職種に近いものを感じるときがあります。

ただ今まで上司から問題解決策を習ったことがなかったため、自己流で進んできました。この問題がやや深刻になったと感じたとき、この本を読む機会に恵まれたのです。

この著書でも、「何を学ぼうとも問題を解決するための基本スキルを持たなければ、ビジネスの現場では役に立たない」と述べています。
この言葉を強く受け止めるのと同時に、今更ではありますが、この基本スキルを持ちたいと思い始めました。
今が一番若いので(今年30歳)、スポンジのように吸収したいと思います。

2つの重要な基本的思考


問題解決にあたっての2つの重要な基本的思考に

  • ゼロベース思考

  • 仮説思考

があります。

「ゼロベース思考」とは、物事をゼロベースで考えることです。
つまり、既成の枠組みから解放された状態で考えることを意味します。
一方、「仮説思考」とは、常にその時点での結論を持ってアクションを起こすことを意味します。

「既成の枠」を取り外す


ゼロベース思考について、著書では次のように説明しています。

ゼロベース思考とは、「既成の枠」を取り外して考えるということである。胸に手を当てて考えてみるといい。ビジネスの現場にはいつもさまざまな枠がある。問題を解決しようとするときに、いつもと同じ枠の中で考えていたり、あるいは他人の作った枠を意識しすぎてはいないか。また、目に見えない枠にとらわれて、いつのまにかできないと思い込んだりしていないか。そのような枠組みの中で解を見つけようとしても限界がある。ビジネスを取り巻く環境の変化が少ない時代や、企業が急成長している時期であれば、既成の枠の中で精一杯頑張ることが、むしろ企業の成長に直結していた。しかし、環境変化の激しい時代にあっては、「既成の枠」の中に有効な解はないと考えたほうがいい。既成概念や将来的に緩和・変化の予想される諸々の規制、また自部門の中でしか解を考えなくなってしまう部門の壁。そうしたものをとりあえず外して考えてみることが大事なのだ。

齋藤 嘉則. 新版 問題解決プロフェッショナル (Japanese Edition) (p.25).

いつも実践できているわけではありませんが、ビジネスの現場を訪問する際は、「何かよい解決策はないだろうか?」という問いを投げかけ、解を模索しています。

これは一種のフレームワークで、現状と理想、課題を把握する習慣が身についており、枠にとらわれない思考が自然と養われていたことに気付かされました。

先日、チームメンバーからも「たけじゅんさんは、クライアントさんがネガティブに捉えてしまうことも、自然とポジティブに返されていて、言語化できませんがそれが何かすごいです笑笑」というコメントをいただきました。この習慣は他者から見てもありそうです。

そのほかにも、既成の枠組みの中で有効な解決策が見出せない場合には、論点をずらして議論を進めることもよくありました。
議論の進め方によっては、相手を不快にさせてしまうこともあります。
具体的には、「(何の話をしているのか、話しそれているように感じる)」という雰囲気になることを指しています。
そのため、相手の温度感を見極めることが非常に重要です。
ただし、有効な解に近づけば、ためらわずに提案する姿勢を貫きます。

これはタイミーのバリューにある「理想ファースト」な姿勢であり、スタンスを切ることが重要であることを実感しているからこそ、実行に移せているといえそうです。

最後に、このゼロベース思考のポイントですが、

  • 自分の狭い枠の中で否定に走らない

  • 顧客にとっての価値を考える

と説明しています。

なるほど。あのときうまくいったのは、たまたまではなく、無意識に自分の枠の中で否定せず、ほかに解決策はないだろうかと問いを立てたからだと分かりました。
また、顧客にとっての価値、つまり顧客の成功を本気で考えたからだと分かりました。

顧客の成功を願い、従来の枠組みを超えた可能性にチャレンジさせる前向きな提案が必要だと分かりました。つまり、ポジティブ・メンタリティが必須条件であると理解できます。

個人的な想いですが、僕は「顧客にとっての価値」を必死に考え、実践できるビジネスパーソンであり続けたいと思っています。
結局のところ、僕の欲求を最も満たしてくれるのは、それによって相手が喜んでくれる瞬間だからです。

仮説思考


仮説思考について、著書では次のように説明しています。

仮説思考とは、限られた時間、限られた情報しかなくとも、必ずその時点での結論を持ち、実行に移すということである。とにかく早く結論を出して、早く実行に移す。そして、その結果を早く検証して次のステップにつなげていく。刻々と変化する現代においては、このスピードが命運を分ける。時間をかけて緻密な分析によって精度を高めようとするよりも、ざっくりでいいから短時間であるレベルの結論を出し、アクションに結びつけることが重要なのだ。ベター・ソリューションでもかまわない。なぜなら変化の激しい現代では、検討を重ねているうちに前提条件が180度転換するようなことはいくらでもあるからだ。そうした事態に陥らないために、この<仮説思考>が必要なのだ。

齋藤 嘉則. 新版 問題解決プロフェッショナル (Japanese Edition) (p.39). 

僕が想像していたよりも、結論を出すスピード感が早いと感じました。
つまり、実行に重点を置いており、結論の前段階については、あるレベルで認められるということです。

この仮説思考のポイントですが、

  • アクションに結び付く結論を常に持つ-結論の仮説

  • 結論に導く背後の理由やメカニズムを考える-理由の仮説

  • 「ベスト」を考えるよりも「ベター」を実行する-スピードを重視

だと説明しています。

今回は、一つ目の「アクションに結び付く結論を常に持つ」をピックアップします。

これは著書にもある通り、「最初は当てずっぽうでも良い。とにかく、何がなんでも結論を出すことが大事」だということです笑

そして出た結論に対して、SO WHAT?(だから何)を繰り返す。
ここで具体的なアクションに結び付く方向性を考えます。

例えば、「昨今の20代の男・女は、アルバイトの募集を探すとき、どの媒体を見るのかな?」と問われた場合、「結論として、いわゆる求人広告、そしてタイミーのようなお仕事のマッチングアプリです」と即答する。それからその内容を掘り下げて、必要があれば検証します。

著書ではSO WHAT?を繰り返す意味は、いまある状況を分析したとき、なんとかアクションに結び付く結論を出すためだと説明しています。

一見すると、本質ではなさそうですが、決められた時間内に解決策を提示するためには必要な能力だと分かりました。

ビジネスの現場で意味を持つもの


こうした実用書を自ら率先して読む機会はありませんが、改めて必要なことだと実感することができました。読むのに知的体力も要りますが、水かき会を作り、こうして内容をnoteにアウトプットしたいと思います。

そして最後に、僕がいちばん書籍の中で心に残った言葉を紹介して締めたいと思います。それは、

ビジネスの現場では1つの具体的な結論が100の評論に勝ることを肝に銘じてほしい。

齋藤 嘉則. 新版 問題解決プロフェッショナル (Japanese Edition) (p.44). 

です。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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