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(本)アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方 ~カオスな環境に強い「頭の良さ」とは~

再読。良本。

社会人になってからもあるある。
・書類を直されたけど、なぜ直されたかがわからない
・言われた通り修正した方がよい気もするが、修正前の状態でもそんなに悪くない気がする
・質問あったら聞いてくれ、と言われたがそもそも質問が浮かばない

アオアシというサッカー漫画を素材に、人が考えられるようになる(スポーツでいうインテリジェンス能力が高まる)方法を解き明かした一冊。
スポーツも仕事も、上達・成長が早い人は早いし、いつまで経っても伸びない人もいる。それらの原因ととるべき対策が本書を読むと見えてきます。

筆者は、考えるには
1 観察
2 判断
3 実行
のサイクルが必要と解き、それらのステップでの質を向上させるためのポイントを解説してくれています。
文字化・フレームワーク化されるとさも当然のことのように思えてしまいますが、初見のスポーツを体験する時と同じように、こうやって分割して整理するのは難しいものです。いきなり将棋をやらされて、一週間後に上達しとけ!と言われても、今ならネットや書籍でいくらでも調べられますが、それらがなかった場合を考えると、自分でのフレームワーク化の難しさがよく理解できるかと思います。

以下、自分も今後気をつけようと思ったポイントを抜き出してみます。

・視点がないと、問題が見えない。何がわからないかわからない状態で考えることが大事、と言われても視点を知らない状態で考えても意味がない。
→他人に指示をするときは、視点が共有されているかを確認する必要がある

・より良い判断には、選択肢を増やすこと。選択肢を増やすには情報の入力を増やす。入力情報=アクセス情報量×吸収率。

・アクセス情報量を増やすには、できるだけ高いところ・遠いところから物事を見る癖をつけること

・吸収率を上げるには、心理的柔軟性を持つこと。偏見をなくすことは出来ないと自覚し、物事の評価を決めつけずに受け取る素直さを持つこと。

・判断力を上げるには、何かトラブルに遭遇した時「これはちょうどいい!」と思う癖をつける。

・仮説を持って振り返るループをたくさん回すことが成長への近道。

・振り返りの4ステップ
1 何が起こったか
2 どう考えたか
3 得られた学びは何か + 〇〇に通じるところは、〇〇で例えると?
4 次どうするか

・考えない人は単に実行だけを繰り返す。実行→失敗のループから抜け出すべし。


人に指示したり後輩を指導したりするとき、「考えて」といった趣旨の発言を簡単にしがちですが、それが有効なのは視点が共有され、相手も自分と同じ課題認識ができている場合に限り、というところは肝に銘じておかねばですね。

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