好きなことで死なないクリエイターのPRテク⑥「コンテンツに余白を」


 人間というものは、とても想像力豊かです。あなたもきっとそうでしょうし、あなたのファンになるユーザー等もまた同様でしょう。

 その想像を具現化する力を持った人々がクリエイターとして活動をするわけですが、前述のとおりクリエイター以外の人も想像力を駆使して作品を鑑賞します。

 ただ作品を享受しているだけに見えて、ユーザーらもまた何かしらの作品を頭の中で創り出しているのです。

 そのきっかけになるべく、クリエイターは作品を生み出してユーザーに届けようとするわけです。

 ですが、「どんな感想を抱いてもらえるか」までは考えても、その後「ユーザーの脳内にどんなものが生み出されるか」まで考えている人はごく少数でしょう。

はっきり言って無茶ですからね。

 しかし、この「ユーザーも脳内で創り出す」という営みをしていることは念頭に入れておくべきなのです。

あなたのコンテンツの「続きの物語」を生み出しやすさが、ユーザーの愛着へとつながるからです。 


 コンテンツの「余白」を意識する


 私はこの「続きの物語の作成のしやすさ・拡張性」を「余白」と個人的に呼んでいます。

 コンテンツに触れたとき「どれだけ自由な発想を受け入れられるか」という指標のようなものです。

 一つのキャンバスの中心にコンテンツがあり、そこからどれぐらい色んな方向に物語を膨らませられるかというイメージです。

 あなたのコンテンツではあるものの、その後にユーザーがその中心から少しずつ線を書き足しすことで、より大きな作品にできます。

ユーザーの中で作品を補完・拡充させることができるのです。

 これにより、あなたの作品をユーザーにとっての「自分事」にさせることで愛着を湧かせやすくすることに繋がります。

 漫画やゲームなどの物語性が強く、解像度を高く表現できるコンテンツほど、この余白への参画のしやすさは上昇します。

 しかし、このコンテンツの余白は広ければ広いほど自身のコンテンツが狭いものになっているということでもあります。

 そこに他の人がたくさん描いてしまえば、それはあなたの作品とは言えませんよね。

 それに、中心が小さければ小さいほど「拡張元」が貧弱であるため、スカスカのまま終わってしまいやすいのでご注意ください。


最後に


 作品が用途不明、意図不明、単純消費するだけのものほど、その後の発展が難しくなります。

 あなたのコンテンツを見た・聴いた・使用したユーザーの「次につながるものになる」ということを想定しましょう。

 もちろん、どんなものをユーザーが生み出してくれるかはわかりません。

 ですが、想定した通りに行くことはなくとも、この点を考えておくことであなたの作品にビジョンが生まれ、あなた特有の「世界観」とも言えるものの醸成につながります。

 そういった世界観は一貫性となってあなたの持ち味・武器になっていく事は間違いありません。

 この武器を戦うことが、あなたの生存につながるのです。



 これからも小規模クリエイターが「死なない為」にやるべき広報活動について記事を書いていきます。
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