結果よりプロセスが大事
未来学者Parag Khanna氏は、自身の著書の中で19世紀は、ヨーロッパの時代、20世紀は、アメリカの時代、21世紀は、アジアの時代と予測しています。
当パラダイムシフトが進行する中、「西洋的思想」から「東洋的思想」への転換がグローバルレベルでより一層進行するのではないでしょうか。
既に、禅宗の座禅をベースにしたマインドフルネスは、まさに「東洋と西洋の融合」から生まれた新たな世界的なトレンドです。
来たる21世紀のアジアの時代の流れに乗るには、私たちに何が必要なのでしょうか
西洋思想と東洋思想
西洋思想と東洋思想は、真逆です。
キリスト教はじめ西洋思想では、基本的に神は「外側」にいる存在です。イエスキリストに代表されるように、聖なる存在は、「見えるもの」である。
一方、東洋思想では、神は、自己の「内側」にいる存在です。仏に代表されるように、聖なる存在は、「見えないもの」である。
仏教思想では、人間は本来、仏であり、座禅等の修行を通して、悟りを開いていく存在です。
日本が誇る芸道と武道
禅宗の流れを受け継ぐ、芸道と武道では、単に技術を学び、習得するという「結果」だけを重要視しません。
芸道及び武道では、座禅の修行同様、ただひたすらに無心になって打ち込むことの大切さを教えます。無心にただただひたすら打ち込むことで、その先に悟りがあるという考えがあります。
アジアの世紀に移行する中、私たち日本人は、明治維新以降、傾斜してしまった西洋思想崇拝から、日本人が2千年以上前から先祖代々引き継いできた本来の東洋思想に回帰することで、思想、哲学、道徳における世界的リーダーに成り得るのではないでしょうか。
それには、マインドフルネスのように、西洋思想或いは、東洋思想一辺倒ではなく、ボーダレス化、超グローバル化というニューノーマルにあった、「西洋と東洋の融合」という考え方が重要だと思います。
結果至上主義からプロセス重視主義への回帰
西洋と東洋の庭園の様式は、真逆です。イギリスの庭園は、「完成したものを眺めて楽しむ」ものに対し、日本の庭園は「未完成のものを眺めて楽しむ」という発想があります。
茶の湯では、一杯のお茶を飲むという行為はわずか、1、2秒のものです。しかし、このわずか1、2秒のために何時間もの時間をかけます。
「美味しいお茶を飲む」という結果以上にそこに至るプロセスが重視されます。結果よりプロセスを重視することで、その余韻に浸るのが茶道の醍醐味です。
西洋思想は、そもそも「結果重視」志向が強いのに対し、東洋思想は元来「プロセス重視」志向でした。
更に、資本主義の登場に伴って、西洋思想の「結果史上主義」が更に加速されました。
来る、新たなアジアの時代の中で、東洋思想に回帰し、芸道や武道といった私たちの伝統文化の素晴らしさを再認識し、かつ、行き過ぎた結果主義を見直し、プロセスを大切にすることが重要ではないでしょうか。
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