浅草・高級な江戸切子作り(#30)
ある年の夏。暑い日が続くので、涼を感じられるアイテムを作りたくなりました。
そんなわたしに刺さったのが「江戸切子」。切子模様が入ったグラスは、高級感と格調が感じられます。
江戸切子を体験できるのは、浅草にある「創吉」というお店。
店頭には江戸切子のグラスなど、高級そうなバー用品が売っていました。
江戸切子体験ではまず、描きたいデザインを決めます。
見本を見ると、「矢来」や「六角」など、簡単だけどカッコいい模様がいっぱい!
迷った末、わたしは「葉っぱ」のデザインを入れることに。
下書きが終わると、まずはグラスの底を削ります。グラスを削るには、グラインダーという機械を使用。くるくる回転する刃に、グラスを押し付けます。
グライダーを離すと、キレイな直線が引けていました。それを何度も繰り返すと、星模様の完成!
次はグラス側面の装飾です。
グラスを縦に削って、「葉っぱ」をデザインしました。
線は一度削っただけだと細いので、何度も削って調整していきます。
この、徐々に線が太くなり、立体感が出ていく感じ。なんか彫刻家みたいで楽しい!
そして完成品がこちら。
まるで風が吹き、葉っぱが舞い上がるような、躍動的な作品!
あまりの出来栄えに、「これ、自分が作ったの?」と思ってしまったほどです。
また、江戸切子にはカットグラスならではの美しさも感じられます。
カットした断面が光を反射するので、見る角度を変えると、星のようにキラキラと輝くのです!
「江戸切子って、思った以上に奥が深いんだな……」
江戸切子で使うグラインダーでは、直線しか引くことができません。その直線を組み合わせることで、葉っぱ・星・魚など、様々な模様を表現できる。
限られた技法の中で無数の表現を生み出せるのは、芸術の真髄だと思いました。
家に帰ると、とりあえずオレンジジュースを入れてみます。
ただのジュースが1杯1,000円の高級ジュースに見えてきた!
もったいないので、パーティなどの特別なときに使っています。
店舗情報
体験料金……3,300円
アクセス:東京都台東区雷門 2丁目1-14「浅草駅」徒歩1分
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