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私と妊娠 -ひとつの体をシェアしている実感-

28週ここまで順調すぎるくらい、何事もなく過ごしていたけれど、
急なお腹の張りが続き会社を休んで病院へ

人生初めて自宅安静を命じられました。

先生に「2〜3日は安静にして様子をみてください」と言われ
「はい」と返事をしたものの
「…仕事はしても…?」とそっと聞いてみると
「絶対ダメに決まってるでしょ休みなさい」とピシャリっ怒られてしまった

会計時も受付の看護師さんに「先生に安静と言われたのですが、安静とはどの程度のものなんでしょうか」と質問してしまい、奥の診察室から

「トイレと食事以外動いてはいけないお風呂もダメ」と先生の声が飛んできた「はい…」


「安静にする」ことが「走らなければいい」くらいの感覚でいた私
病院にお世話になる事がほとんどなく、入院の経験もないので恥ずかしながら帰ってからも「安静 とは」をgoogleで検索する始末…

会社にも連絡して、残っていた残務を引き継げる人を探してもらい、優しい人たちのサポートを受けながら三日間いいつけ通りに会社を休んで寝て過ごすことになった

気持ちは元気なのに体が動かせないのはなんとも歯痒い…そして謎の罪悪感もある。
掃除くらい動けるのではないか?せっかく自宅にいるのだから部屋を片付けたい…という気持ちに耐えられなくなって起き上がってみると、お腹はすぐにそんな私を察してキュゥぅぅと硬くなる

「あっ・・ごめんなさい」

今まで、無理してたつもりはなかったけれど、妊娠という体の変化に無頓着で生活してきたことに気付かされる
この奇跡の10ヶ月をもっと大切に生きなきゃいけないと実感させらる

今までと変わらぬ生活をしながら妊婦するなんて体が無理してない訳が無い
運よく重い悪阻がないだけで調子乗ってんじゃねーぞと自分の体に言われたようでこの安静期間は寝ながら反省する時間となった。

じっと安静にしていて気づいたのは毎日こんなにも胎動があるのかという驚き。 仕事をしていると意識が向かずに気づいていなかった我が子の「ここにいるぞ」という激しい主張のような動きに「わかったわかった今日はずっと君と私だけの時間だよ」と話しかけながらお腹を撫でた

今は私と我が子で共有しているひとつの体なのだから、私ばかりが我儘を押し通してはいけない

今回の安静は我が子がこの体に守られる権利を主張してきたのだと思う。よく妊婦さんにかけられる言葉「もう一人の体ではないんだから無理しないで」という意味と重みを改めて感じ、体験した。




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