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ゴミがゴミじゃなくなる奇跡

- サンシャインジュースをやりながら感じている問題点

サンシャインジュースをやっていて個人的にず っと頭を悩ませている問題がいくつかあってその一つが搾った時にでるパルプ(Pulp; 搾りカス)です。そもそも何度も書いていますが、ジュースの良さは、不溶性の繊維が取り除かれている事。でも、同時に当然、そうなればパルプがでます。それらの処理をずっと悩んでいて、これまでもスープやカレーを作る時にパルプを煮込んで含まれている栄養素を煮出してダシにしたり、まだパルプに含まれる色素を自然由来の染料として使って染色してLeft’s, というブランドの商品にしたり、ベーグルやバー、クッキーに練りこんだり、マフィンに混ぜてもらったりしてきていました 。それでも追いつかないから残ったものは廃棄していて、なんとかならないかな、と思っていました。

- 初めて知った時に感じた「wow!」

でもこの度、そのパルプの処理のために本当にやりたかった事を、少しずつではありますが始めてみました。それはコンポスト(=生ごみの堆肥化)です。僕がそもそもコンポストを知ったのはまだ10代の頃。ハワイで出会ったヒッピーのおじいさんが、トレーラーハウスみたいなのの横で自分が食べた生ごみを土とかき混ぜているのをを見て、ゴミを土に返しているんだっていう話をした時。「何言ってんだろこの人」と若い僕は思ったけれど、話を聞いて生ごみが土になる事を知って詳しい仕組みはよくわからないけど、心の中でそれってすごい!と思った感動のwow 体験。そして今回、自分の中でこのパルプの再利用の方法を考えていた時にやっぱりコンポストだ、と感じてやってみることにしました。

- 三重の先生に会いに行って学んだ事

そう思ったらまずやってみようと、勝手にこの度「サンシャインコンポスト(仮名)」始めました。サンシャインジュースを作った時にでる残渣を発酵させて肥料にするプロジェクト。とりあえずどこでどうやればいいのかわからず、自分で調べて三重県にいるコンポストの大家、橋本先生に出会い、会いに行って話を聞いた時に先生が言ってたのが「健康な環境、健康な身体は堆肥から!」有機物を使った堆肥で育つ野菜は美味しく、力強い。そんないい野菜が作られれば農薬も化学肥料もいらないというメッセージでした。強く共感できたし、そんな堆肥を作るためにサンシャインジュースのパルプを使うことができ、その堆肥でまたよりよい野菜ができてそれをジュースに使っておいしいパワフルなジュースが作りたいと思いました。それからそんな堆肥を使って多くの人が土に触れたり、緑を手軽に育てたりするようになったらいいな、とも。先生に相談し、色々な方をご紹介いただき、先生のもとで堆肥化を学んだ三鷹にいる鴨志田農園さんを紹介してもらい、そこでサンシャインジュースのパルプを堆肥化を実施するプロジェクトが始まりました。色々な人に相談させてもらいながら、ジュースのパルプを運び、サンシャインコンポストのプロトタイプは、現在絶賛発酵中。恐らく8月頭には堆肥として完成します。サンシャインジュースで使う質の高い野菜を使った100%ビーガンの堆肥です。欲しい方連絡していただけたらぜひお分けしますよ。

- まずは目に見えるわかりやすい形から

昨今、ゴミ問題についてをニュースなどでよく目にします。生ごみの問題、フードロス、プラスチック問題など。それらが多く取り上げられるようになったのは素晴らしいことだと思いますし、多くの人が気にするべき問題だと思います。そんな中で僕はニュースとして目にしたり聞いたりすることも大事ですが、実際に目に見える形で感じることもすごく大事だと思うんです。ラッキーなことに実際にサンシャインジュースでやっていることは、農家さんを訪ねて、いい野菜をいただいて、ジュースを搾って提供するという極めてシンプルな事。その流れの中で、その搾ったあとに残る部分を土に還して堆肥化して新たな価値を生み出す、という事ができれば、循環の形としてわかりやすく、また本来廃棄していたものを堆肥という新しい形に変える事ができるという、ゴミがゴミじゃなくなるミラクルをわかりやすい形で世の中に伝える事ができると思っています。

- これが未来です

サンシャインジュースでは飲んでいただく方の健康に寄与できる自然の力が詰まった商品を作っていきたいと思っています。そして、その流れの中で人間だけでなく、自然や環境に対しても同じように「健康」になってもらうような取り組みをしたいと思います。そういう自然とのバランスをしっかりとることで人間もより良い暮らしが出来ていくんじゃないかと。これまでのゴミ(=くさいとか汚いとかおもわれていた)が本当は価値があって全く別のものになる可能性があるということを、楽しく伝えたいと思います。こんな思いでやり始めたものの、今後どうやってやっていくのかはまだあまり決まっていません、でも、きっとこれが未来だと思います。

- 土の世界は奥が深い

この前僕が尊敬するゴミ業界の人と話していたら彼が言っていました。「いま最も人間が解明できていないこと、それは宇宙と土壌だ」って。そのくらい土って奥が深いそうです。そう言われるとなおさら興味あるんですよね。
そして、このコンポストプロジェクトを通してより良いおいしい野菜が作れるようになったり、より多くの緑が育って街に緑が増えたり、手軽にガーデニングや植物を育てる環境ができ、多くの人が緑と触れ合う機会が増えたり(wired: 土に触れる生活が心身の健康につながる) することに繋がっていくといいな、と思います。そして、やっぱり僕がハワイのヒッピーおじいさんから昔感じさせてもらった、自分が出した生ゴミが土の中で発酵して肥料分になるこの自然界のミラクルが当たり前の世の中になるように、小さな動きからだったとしてもそれが目の前で実感できて、体験したりできたらいいな、と。そういう意識が変わると大きな大きな環境問題に対しての意識も変わって少しずつ良い方向にむかうんじゃないかな、という希望を持って始めたサンシャインコンポストプロジェクト(仮名)。何か興味持っていただける方、大募集です。一緒にやりましょう。またこのプロジェクトについてもアップデートしますのでお楽しみに。 

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