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四万十川 ウルトラマラソン リキャップ

- Yes! I am an ultra-marathon finisher

時間が経ちましたが先日四万十川で開催された四万十ウルトラマラソン100kmに参加してきました。自身初のウルトラマラソンで、目標としていたサブテン(10時間切り)を達成、9時間37分で完走してきました。

- レースまでの練習と準備

今回のレースにエントリーが決まったのが確か夏前。そこから練習の計画をたて、普段のマラソンと比べて距離が2.5倍ほどと長くなるので、スピードはそこまであげずとにかく距離を沢山走るような計画で練習しました。暑い夏の間はなかなか距離も走れず、走ろうとしても暑すぎて途中で体調が悪くなったりして走りきれなかったり、また出張があって練習ができなかったり、などとありましたが、月に300-350kmを走って10月を迎え、レースの約2週間前にポイント練習として50km走を実施しました。基本的に練習で長くても30kmを走っていて、それ以上の距離を走ったのはこの1回の50km走のみでしたが、この50kmを4時間半くらいで走ってとにかくきつくてかなりのダメージだったのでレースに向けては心配が残りました。
レース週の前半にはジュースクレンズをして体を軽くし、体調を整えて向かいました。ウルトラマラソンは補給食も極めて重要になってきて、自分はできるだけ化学的なものを摂りたくないので極力ジェルなどはとらない計画で、かわりにできるだけ固形物で補給して走ろうと思って準備していきました。

-四万十にて車キャンプの前日

前日にエントリーを済ませて、夜は近所の温泉に入って、夜ごはんはすこし炭水化物が普段より多めに食べて、宿を取っていなかったので車に布団を敷いて早めに眠りました。これが結構調子良かったです。翌朝は3時に起きて、ストレッチ等をしてから、おにぎり2個、大好きなドイツパン(プンパーニッケルというもの、レースの時にこのパンは調子がいい!)を3枚、バナナを食べて、さらにおにぎり2個とバナナ1本、ドイツパン2枚をもってスタートに向かい5時半にレースが始まりました。

-スタートしてから

前半20-25kmほどは登りがかなりきつく、朝もやの中で登り下りを繰り返すハードなコースでした。とくに気をつけていたのは下りでここでいきすぎると足が痛くなったり筋疲労をおこすので慎重に走りました。ペースも気をつけて時計をみながら走ったのですが、どうも距離が合わなくなってきて、どんどんずれ始める。ペース配分(今回の目標は6min/km)が極めて重要なのにペースが測れないという事態になって焦りましたが、コースに設置してある、距離表示と時刻を参考にしながら自分の頭の中でペースを計算して走りました。

-コカコーラの底力

山の中を走るので応援してもらえるポイントもほぼなく、40km,60kmポイントで応援ポイントや大きな休憩スポットがあり、そこにたどり着くとほっとして、またフレッシュな状態で走り始めることができました。またコースにはエイドステーションが多く、水や食料は豊富でしたが、僕は自分で持っていった食料を優先的に食べながら、エイドステーションでは水と塩だけをもらって走っていきました。約半分くらいのポイントにたどり着いた時にどうも体もふらふらして、頭もぼーっとする感覚になって、疲れを感じ、水や塩をとってもどうも回復しない。このままだときついと思って、エイドステーションで禁断のコカコーラ(めちゃくちゃ早い糖とカフェインのダブルパンチ)に手を出したところ、すぐにぱきっと回復!普段全く飲まないコカコーラの底力を見せつけられました。また、後半は固形物も食べられなくなり、ジェルで補給をしましたが、こちらもやはり効果が早く、即効性があって、化学の力と加工プロセスはすごいんだな、と体で実感しちゃいました。普段とらないからより一層感じちゃいます。(余談なんですが、そんなわけで誰かナチュラルでがっちりエネルギーチャージできる流動食を教えてくださいまたは一緒に作りましょう)

-mindset is everything

後半は正直あまり記憶がないのですが、とにかく歩かないことを考えて足が痛い、辛いと思っても遅くてもエイドステーション以外では歩かないことをルールに一歩一歩前進していきました。80km地点くらいまで来ると、「あーもうあと20kmだ、もう少しだ!」と思ったんですが、よく考えるとまだ20kmもあるんですよ。100kmのレースだともう終盤で「もう20kmしかないんだから頑張ろう」と思えるけど、フルマラソンだったら「まだ20kmもあって走りきれるかな」と思ってしまう。同じ距離でも考え方だけでこんなにも感覚が変わってしまうんだと驚き、またマインドセット(考え方)次第で同じことがどれだけ良くも悪くもなるか、という事が実感できました。
時計は相変わらずずれまくっていたので自分のタイムが最後までわからず、フィニッシュが見えた時に9時間37分そこそこと表示されていたので、予想よりもだいぶ調子よくレースがまとめられた事が嬉しかったのと、やはり100km歩かないと自分で決めて、歩かずに走りきれた達成感は大きかったです。もちろん足は痛くて棒のようになり、またレース後10日くらいダメージが残り、足の痛みもあったので、あれだけ長時間一つのパートの筋肉を使い続ける事での体にかかる負荷の大きさを実感しました。

-マラソンでのトリップ体験。自己を超越する!

終わってすぐはもうやらなくていいや、と思っていましたが、最近になると、また機会があったら??とか思っている自分がいます。笑 でも、まあしばらくはウルトラマラソンはなしで、おそらく次は来年初春のフルマラソンに向けてまた走り始めるとおもいます。
Sri Chinmoyという人がいて彼はランニングを瞑想と同じ行為としてスピリチュアルに捉えている指導者なんですが、今回のウルトラマラソンでは限りなくそんなゾーン体験ができたように思います。やはり約10時間継続して同じ動きをし続けることって相当トリッピーな体験でその体験を通して、頭の中に浮かんでくる様々なことを処理したり、みつめたりしながら前に進むこの体験は最高でした。また自然が綺麗な環境の中で10時間もそんなマインドトリップができたのは本当に光栄でした。この辺の話に興味がある方は、ぜひこの3100, Run and Becomeというムービーを見てみてください。

NYのQueensで開催される、Sri Chinmoyが作った Self- Transcendence 3100 Mile Race. (自己を超越する3100mile レース)という3100mile(5000km)レース、3100mileを周回コースを5649周、くるくる回りながら朝6時から深夜まで走り続け52日間繰り返す、1日90-100kmを毎日走り続けて、完走したらTシャツとDVDがもらえる、そして自己を超越できる!という究極にぶっ飛んだランニングレース。僕は絶対やりませんが、どなたかぜひ参加してみてください。そんな訳で、初のウルトラマラソン、自分としては満足のいく結果でフィニッシュできました。練習で一緒に走ってくれた方、レースを応援してくれた方、みなさんに感謝です。

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