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【セミナー記録】「子どものために教師ができること」は何か?

5/19(日)「盛山隆雄先生に学ぶ『子どものために教師ができること』」セミナーに参加した。

できるポーズで記念写真

盛山先生の学級経営の考え方に触れ,教室での自分の振る舞いや行動を見直す機会になった。
5月は学級の課題が徐々に顕在化してくる時期で,だからこそ盛山先生のお話は心に沁みるお話ばかり。



まず盛山先生が述べられたのは,
①子どもがやりたいことを実現するためにできること
②子どもが困ったときにできること
この両方に同じくらいエネルギーを使う教師でありたいということ。

確かに,①は比較的頑張れるが,②にはどのくらいエネルギーを使えているだろうか。
①と同じくらい②が非常に大切であるということがついつい思考の外に追いやられ,子どものトラブルを余計な面倒事のように捉えてしまうことはないだろうか。
今の時期は特に,教師の「こんなクラスにしたい」という思いのエネルギーが強いからこそ,そこが子どもたちのとのズレになりがちなのかもしれない。

盛山先生は,続いて①・②にエネルギーを注ぐ上で大切にしている思いを述べられた。
①については,教師の「やりたい」が大きいと,子どもの「やりたい」は消えていくということ。
子ども達は,教室でやりたいことを言えているか。
初めの方は,子どもたちは教師の思うようなやりたいことを言わないかもしれない。
しかし,子どもをリスペクトしていくうちに折り合いがつけられるようになっていくはず。

②については,困っていることは発達段階に応じ必ず起きるということ。
昨年度に起きていなくても起きることがある。
ピンチはチャンスだとしてポジティブに捉え,どうするかを考えるべきである。
・子どもに働きかける
・問題行動を起こしにくい環境をつくる
このどちらも大切であり,一辺倒ではなくその子に合わせてアプローチを考えていくことが大切。


そして常に頭に入れておくことは,
【①子どもの背後にいる家族】
・子どもをリスペクトする姿勢 ・対等に接する ・弱みを出す
・注意するときは毅然と話す   →柔軟性と切り替えを意識する
子どもに慣れてくるとすぐ注意しがちであるが,大人と接しているのと同じように接さなければならない。
私も,「もし今教室の中に保護者がいたとしても,同じように接することができるだろうか?」と考えることがある。
子どもが教師に文句を言えるくらいの関係でありつつ,だがきちんと注意ができるような関係を。
何かあった時には冷静に毅然として話すが,でも授業になったら切り替えて笑顔で授業に望む。

【②理想の終わりの日(卒業後の関係性)】
このクラスで良かったなと思ってもらえるような終わり方をイメージする。
「いま」にきりきりしない。今できないこともきっとできるようになる。
→流すときは流して様子を見る。子ども自身,よく分からずやっていることは多くある。



色んな話の中でも私が1番心に残ったのは,「いい先生」の考え方である。

いい先生とは,優しいか厳しいかではなく,愛情があるかどうか
優しくても厳しくても,子どもを表面的に捉えず理解しようとしているか。
全体の場では厳しく指導しなくてはいけない場合でも,個別の場では共感して認めることも必要。


私は4月からのこの1ヶ月弱,「この先生は自分を大切にしてくれる」「この先生は差別しない」と子どもたちが感じてくれるような,教師でいれたのだろうか。
自分から見た子どもたちの姿をもう1度考えることと同時に,子どもたちから見た教師としての自分の姿をもう1度考えることも大切なのだろうなと思う。
そうして学級全体を俯瞰して考えることで,この1学期後半の学級が変わってくるように思う。

この時期に身が引き締まる話を聞くことができ,本当に良かった。

授業てらす チーム算数
たいが_南大我@京都

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