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自分の年金制度の確認を!!!

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確定拠出年金への移行が加速???

前回は、分散投資についてお伝えいたしました。

⇩⇩⇩ 前回の投稿「分散投資が効かない!!」はこちら

今回は、2020年10月29日(木)の日経新聞での『企業年金保険、19年ぶり利率下げ 第一生命、3000社対象  1.25→0.25%  他社追随も』という記事がについてです。

#日経COMEMO #NIKKEI

今回この記事の対象となる方は、主に大きな企業にお勤めの方で、全国で約940万人とのこと。会社で、『確定給付型企業年金』制度がある方です。

『確定給付型』や『確定拠出型』といった用語を耳にする機会が増えましたが、『確定給付型』企業年金は、簡単に言うと予定通り定年退職まで働けば、もらえる年金額が約束されているものです。詳細については、下記の記事を参照ください。

また、今「確定『給付』型」から「確定『拠出』型」への制度移行が進んでいますが、その流れについては下記の記事でお伝えしています。

企業が『確定給付型企業年金』制度を維持していくため(今と将来従業員へ年金を確実に支払っていくため)に、積み立てた資金を運用して増やしていかなければなりません。今回の記事は、安全で一定の利回りを約束してくれていた、保険会社の運用商品の利回りが低下するということが述べられています。

流れは変えられない???

以前の記事でも書きましたが、この流れ自体は変わらないと思います。一向に金利が上昇せず、運用環境が悪いままのため、企業が将来を約束すること自体がリスク要因となり得ます。

そして2020年の新型コロナのパンデミックなど、あらたな事態の発生など予想外のことが起きていることも、構造変化を加速させそうです。企業に関わる現在の制度は、昭和の好景気の時に制度設計されたもので、完全に制度疲労を起こしています。

想定外のことが起こることを前提とすると、不確実性があるものをなるべく手放していくといった動きになります。運用状況が悪く、予定通りの年金支払いに影響が出そうな場合、企業の事業資金から穴埋めをしなければならない『確定給付型年金』制度は、企業の経営自体に悪影響を及ぼしかねないと判断されると、制度自体を変えていこうという動きになると思います。

ちなみに、『確定給付型』から『確定拠出型』へ制度を変更することは、運用環境等に関する変動要因(リスク)を、

『企業』から『従業員』へ移転

させるものです。『確定拠出型』は、運用環境がどうなろうと、企業側には何の影響もありません。毎月決められた金額を拠出(積立)することだけが責任になり、積み立てられた資金が運用によりどのようになるかは、従業員の選択次第ということになります。

突然制度変更の連絡が来る!?

これだけ見ると、随分と企業に都合の良い話に聞こえますが、経営自体が破綻してしまっては、退職金も企業年金も何もなくなってしまいます。さきほども述べたように、すでに制度疲労を起こしている可能性があるため、今『確定給付型』に加入している方も、制度変更の連絡が来るかもしれません。

ちなみに制度の変更は可能ですが、企業サイドで一方的に決定することはできません。労働組合若しくは従業員を代表する者の合意がなければ、制度移行はできません。ですから、ある程度話が煮詰まってくれば、会社内でもそういった動きになってきていることを知ることもできるはずです。

最終的に制度移行が決定となったら、当然ですが正式に文書等で通知が来ます。案内の仕方は、企業それぞれですが、一定の期間を設けて手続きをすることが求められます。

以前、一部上場企業にお勤めで、会社から制度移行の案内が来たがどうしたらいいか?ということで相談を受けたことがありました。案内文書を拝見しましたが、B5サイズの紙1枚のみ(しかも文字の羅列のみ)で、驚いたことがありました。

今から準備を!!!

もし現在、『確定給付型』年金制度がある企業にお勤めの方は、いずれそういった動きがあるかもしれないと思って、『どういった制度で、どういった動きなのか?』ということを把握しておいた方がよいと思います。

お勤めの会社で『確定拠出型』年金制度がない方は、個人で加入することが可能です。あまり運用になじみのなかった方でも、月々5,000円からの積立で始めることができますから、先に触れておくのもいいかもしれません。

個人で加入していて、あとから会社でも制度ができる場合、個人で行っていたものを、企業型の方へ移管して、まとめることが可能です。また、会社で加入していた方が退職する場合、個人型として継続することが可能です。

今回テーマとした年金制度も、こういった変化が見られますが、それ以外にも、定年の延長若しくは定年の消滅といったライフプランに影響を与えるような変化がいろいろと起こっています。また、コロナ騒動によりリモートワークなど、働き方にも変化が出ています。

多くの方が先行きの不安にかられる現在ですが、流れが戻ることはないと思います。『いい学校を出て、いい会社に入って、定年までまじめに働けば安心』という時代はとっくに終わっています。『どうしたらいい』ということは、いずれまた変わってしまう可能性がありますが、変化に驚かずに対応を考えて動けるように、少なくとも常に学び続けることが大切なのだと思います。

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私が『生命保険セカンドオピニオン相談』を行っている、株式会社ライフヴィジョンのホームページです。『シンプルイズベスト』がテーマ、そして『易しく、優しい(わかり易く、財布に優しい)』をモットーとした、生命保険の活用をお勧めしています。
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