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のんきな商売の話


昨日、古くからの友達に絵が売れた。↓この絵

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「この焚き火のやつがいいなー」と、うちの店でさっきまでサボってて、今から会社に戻って、家に帰って、部屋を片付けて飾ってくれるそうだ。ありがたい。

たまに絵が売れると、その人が部屋や家をこの絵のせいで多少いじってくれるんだなと毎回思う。申し訳ない様な、せめて部屋や棚を掃除するいいきっかけになってくれればといつも思う。

彼の場合、2000円だと思ってレジに「買うよ」と持って来たんだけど、さっと千円札二枚を綺麗に並べてくれたんだけど、

その絵だけたまたま3500円だったんで、それも申し訳ない。五百円おまけしました。

このプリントしたヤツなら2000円↓

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「三千円もらったんで」、明日駄菓子を仕入れて来ようと思った。

のんきな話なんだけど、

「きなこ棒を仕入れて、お茶の脇にそえて、お茶も売ってます」とツイッターで宣伝したいなと丁度思ってたのだった。それの為に使おう。

お茶一杯がきなこ棒付きで200円。コーヒーを飲めない人のための新メニュー、コーラや炭酸の物も飲みたくない人にもよい。そんな誰でも思い付く様なメニューを昨夜寝る前にやっと気づいたんです。ぼうっとしてた。

ただ、二十年も付き合いがある問屋さんに、きなこ棒だけを仕入れに行くのもなんか忍びないというか、この三千円でついでに他の駄菓子も仕入れて来ようと、友達のおかげで思えたのでした。ありがとう、これでやっと自転車操業のペダルを回せる。


次の日、きなこ棒を仕入れに行く途中、自転車がパンクしたんで、自転車のパンク代の千円分が仕入れ金から減った。友達の金を千円分捨てた様なもんだ、なさけねえ。

ただ、個人経営の自転車屋さんに千円を渡せたのは良かったかも。俺なら三十分かかるところをものの十分で直してくれた。すぐ穴を見つけて、表面にヤスリをかけて、ボンドを塗って、丸いゴムを貼って、その上を小さなローラーで擦って、空気を入れて、水を張ったバケツでもう一度他に穴が開いてないか調べて、空気を抜いて、チューブをタイヤの中に収めて、ホイールにはめて、

空気をまた堅く張って終了。

プロははやいな。俺が店に入った時、昼飯中だったみたいで、口をもぐもぐしてたけど、奥の自宅で食べてたのがラーメンとか温かいものだったら悪いなと作業を見ながら思ってたのだけど、十分位なら、多少冷めてのびた位でであってほしい。


きなこ棒を仕入れて来て、お茶の脇にそえる練習をしてたら、

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また別の友達がやって来たんで、お茶を薦めてみたら飲んでくれた。練習と友情を足した価格で「150円でどう?」と出してみた。関西出身の彼女は「ええやん」と言ってくれた。良かった。「きなこ棒をはじめて食べる」と一緒に来たお花の作品をつくってるという友人と盛り上がってくれた。良かった。


とその数分ずれたほぼ同時刻、


「明日試験だ」と云う高校生が店に勉強をしに来た。このお茶を薦めても飲まないだろなと、1.5㍑のウーロン茶のペットボトルを「勉強すんなら長くいるんでしょ?」と薦めたらこれの「500㍉㍑分だけ飲みたい」との事、

しょうがねえ、んじゃ「俺とシェアするか」とペットボトル代400円 (当店を長時間利用する人にお勧めです) を二人で200円づつに割ってコップで飲むことに、そっちは紙コップ、俺は柄のついたガラスのコップ。

ついでに俺も絵を描くかと、奥のテーブルも半分づつシェアする事に、そっち半分は日本史の勉強、俺は雨の日の絵を描く。

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ならず者 12-120190926

のどかだ。

絵を描いてると、「大塩平八郎の役職って知ってる?」と聞かれる、なんだそりゃ? 
「伊能忠敬の描いた日本地図をここに絵で書きなさいと言ってるんだけど」「どういう意味?」俺が知るわけがねー。たぶん伊能忠敬が計った時と、今ではだいぶ日本の形も違うって事なんだろう。伊能忠敬が測量をしてたのはたまたまテレビで知ってました。芸人達が好きなものを語る番組だったんじゃないかなー。

のどかでいいのだけど、このままじゃ儲けもないし、誰か夜飲みに来ないかなーと絵を描いてたら、小学から来てた子が二人、中学になって「駄菓子屋やめたんでしょ?」「知ってるよ」とやって来た。

カウンターに座りカキ氷を食ってくれてる。昔、この子達から100円もらうのに、結構あれこれしたもんだ、会話を重ねて「これはうまい」とか「売れてる」とか知らせて、これ「どんな味?」とか「誰々ちゃんが買ってたのはどれ?」とか聞かれてるうちに小一時間。今じゃ、来て五分でカキ氷を食べている。

カキ氷を食べながら一人が「この絵、店長が描いてるんでしょ?」「昔から好きなんだー」と言ってくれた。この絵はそろそろ十年飾っている↓

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その間に子供は何百人来たかわからないけど、10回位は子供に誉められたことがある。だから嬉しさも結構大きい。絵を描いて飾ってて良かったなと心から思えた。

たまに「なんの為に絵を書いてるの?」と大人にも子供にも聞かれたりする。

大人には「たまに売れて喜んでるくらいのものですよ、駄菓子だけじゃ食えないんで、」とか答えてる。たまに俺が描いてる事に気づいた子供が聞いて来た時には「よくわかんない」とか答えてる。

子供に答えてる方がどっちかというと本音かな、

よくわからないな結局のところ。


ただ、さっき誉めてもらった様な事があったりすると自分の人生の身の丈にあってる様で、しっくりくるってのが絵を描いてて大きいかな。
たまに売れて飲み代にも使えるし。仕入れにも使える。

一生懸命絵を描いてる人や一生懸命商売をしてる人からしたらかなり甘くのんきな話なんだけど、

あまりそういう人達の心内の事まで俺は考えてない。

ほんとの事云うと俺の自転車操業の人生二十年。他人の事まで抱えきれないってのが本音です。あなたが天才でも金持ちでも凡才でも仕事や人間関係で苦労してても、俺からしたらレジの前で駄菓子を買ってくれる、コーヒーを飲んでくれるありがたいお客さんなのだし、何かを買ってくれたら頭を気持ちよく下げたいし、お礼をちゃんといいたいだけなのです。

で、そんな事は置いといて楽しい話を沢山したいってのが、この店で俺でも出来るサービスだし、お客さんから店にもらえる喜びだったりしてる。

綺麗事に聞こえたらごめんなさい。

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日本史の勉強を終えて、英語のおさらいをすこしだけして「あとは帰る」と、その子が英語を口に出して読んでいる。なかなか聞いてていいもんだ。帰って晩飯はなんなの?と聞いたら、ハンバーグだと言って「あっ、違った、鯛の煮付けだ」と言い直した。鯛の煮付けかー、ありゃうまいけど、高校生が食ってもうまいのか?と聞いたら「うまいよ」と気持ちいい返事も聞けた。

帰り際なぜか、「店長の絵の写真撮って行っていい?」と写真を撮って行ってくれた、あり?、俺がさっき中学生に絵を誉められて喜んでたのがばれてたのかなと、仏頂面して聞いてないフリしてたんだけどと、、少し変なとこ見られてたなと思った。


ここ辺りを撮ってってくれました。たぶん↓

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まー
どっちにしても、この子のなりに俺にしてくれたサービスつーか、うちの店にそういうサービスをありがとう。

助かる!


その後、

少しお酒が売れて、今日の売り上げは寂しいけど、明日も「誰かに店を誉めてもらえる様に頑張ってみっか」と、適当な事言いながら店は無事に終われました。良かった、良かった。結構いい1日だった。

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のんきな話、おわり。


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店での暇な時間を見つけていろいろ書いてみます。楽しい。 よしぎの、  駄菓子屋をしてたんですがやめました。いろいろ失敗して2019年からまた同じ場所で店してます。駄菓子もちょっと置いてます。コーヒー、かき氷、缶ビール、絵、他。宮城県仙台市

ありがとうございます!
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店名「よしぎの」 仙台市宮城野区五輪1-11-12

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