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地味でニッチな「コンベヤ部品」で上場企業に。JRCを成長させた秘密を深堀り【社長インタビュー前編】

JRCの代表取締役である、浜口稔社長にインタビューいたしました。
今回は前編としてJRCの事業について伺いました。社長から見たJRCの強みから、ニッチな業界でトップになれたわけなど、様々なお話を聞いてみました!


社長から見たJRCの特徴を教えてください。

やはり、コンベヤ部品事業とロボットSI事業の2本の軸で事業を行っているところは最大の特長かな、と思っています。

コンベヤ部品事業に関しては、JRCはトップシェア企業であり、様々な業種のお客様に支持されています。
またコンベヤのローラは消耗品であり、リプレイスでどんどん入れ替わっていくので、日々お客様よりリピート発注もいただく製品です。
安定性があり、絶対に崩れない基盤となっています。

ロボットSI事業に関しては、労働力不足や作業者の負担を軽減させたいといった製造現場のニーズに適応した製品を提供する事業だと思っています。
また我々自身もロボットシステムのユーザーですので、ロボットシステムを日々ユーザーの目線から改良・改善することができるんです。(コンベヤ部品を製造している淡路島の本社工場では、ロボットSI事業のロボットシステムが実際に稼働しているんです!)

JRCはコンベヤ部品事業の安定感、ロボットSI事業の成長性といった2本の柱で、着実に業績を伸ばしていっています。

JRCのコンベヤ部品はなぜ業界1位になれたのか

いろいろな要因が重なった結果だと思っています。昔は競合も激しく、JRCのローラがシェア52%(2024年時点)なんて想像もできませんでした。

全国シェアNo.1になった一番のきっかけは、1989年に、日本で初めてローラの自動生産ラインに挑戦したことにあるのではないかと思っています。大変な作業でしたし、かなりの費用を投資することになりましたが、これからのJRCに絶対必要な投資だと感じたのです。
結果、自動生産ラインを導入したことで、製品の品質も良くなり、従業員の負担も減って作業能率も上がりました。自動生産ラインにしたことにより、品質力と生産性が他社より向上したことが、JRCが日本一のメーカーになるための一番の足掛かりとなったのではないかと思っています。

JRCでロボットSI事業(2018年開始)を始めようと思ったのはなぜですか

コンベヤ部品事業でのソリューション活動を通じて、課題解決にビジネスとしての面白さを感じていました。
その中で、当時社会課題として顕在化していた労働力不足に対し、当社がユーザーとして長年関わってきたロボットを活用した自動化事業を展開すれば面白いのではないか、そして労働力不足で困っている製造業の企業に貢献できるのではないかと考えたことがきっかけです。

立ち上げは本当に大変でしたけどね…。人材採用から工場設立、何から何まで全て一からだったので。おまけに新型コロナウイルスの流行も相まって、いろんな壁が立ちはだかり、心が折れそうになったことも何度かあります。

それでも、ロボットSI事業部の皆の諦めない精神と努力で、2023年に初の黒字化を達成することができました。新規事業は約9割が失敗すると言われている時代に、本当に嬉しく思っています。
今では、大手企業様からの引き合いも多数あり、これからが楽しみな事業に成長しています。

社長業のやりがいを一番感じられるのはどのような場面ですか?

自らが考えた方針で、会社が良い方向に向いていると感じたとき。
また、社員が自ら創造性を発揮して、何かに挑戦している姿を見ると、社長としてはやりがいというか、嬉しい気持ちになりますね。

今回はここまでになります!
次回は後編をお届けいたしますので、お楽しみに✨