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読書録127 中川裕著「ゴールデンカムイ 絵から学ぶアイヌ文化」

基本的に、「フィクションは上手くだましてくれれば良い」と考えている。

「ゴールデンカムイ」という作品は、知ってる「史実」に知らなかった「知識」や「文化」を織り込む事で、「上質なフィクション」かつ「優れたエンターテイメント」に昇華させた「エンタメのカムイ」が作り上げたんじゃないか?という素晴らしい作品で、というか要はめちゃくちゃ面白くてどハマりした作品なのである。

著者は、「ゴールデンカムイ」の肝である「アイヌ監修」を務められた方なのだけれど、「文化や風習」に関して資料類に囚われすぎず、うまく作品世界に落とし込もうと考える柔軟性があって、非常にエンタメ的思考のできる方なのが印象的だった。

だからこそ、「ゴールデンカムイ」の作品世界には血が通っていたし(野田サトル先生の高い作劇能力も大きい)その舞台裏を垣間見るような本作も、非常に面白いのである。

また原作読み直そうかな?とか、巻末に載ってたサイトをのぞいたり、作品を読んでみようかな?とか、「アイヌ沼」にまたどっぷりハマりそうだ(笑)

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