【後篇】ジュニアNISAの質問に、すべて答えます
「銘柄は何がいいの?」
「積立と一括はどっちがいいの?」
「相場の下落は怖くない?」
予想以上に《ジュニアNISA》の質問が寄せられているので、前篇/後篇の2回に分けてお届け。
後篇では《投資全般》《銘柄》《投資金額》《その他》の質問に回答します。
▼前篇はこちら▼
■はじめに
私の自己紹介を簡単に。《ジュニアNISAするぞう》は、主にinstagramで、ジュニアNISAや米国株などの投資や子育ての情報を発信している1児のパパです。
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さて、instagramではジュニアNISAの質問/悩みを常時受け付けています。これまでに寄せられた延べ1000個を超える質問を体系的にまとめてQ&A形式で紹介していきます。
☞投資全般について
Q.オススメの投資先は?
米国株式の構成率が100%の投資信託、かつ、インデックスの銘柄。間違っても【国債】を含む投資信託、【レバレッジ】や【アクティブ】の銘柄を選ばないように。
Q.オススメの買い方は?
積立買付(ドルコスト平均法)で。ドルコスト平均法とは、毎月一定額を同じ日にコツコツ、株価の上げ下げに左右されず、機械的かつ長期的に買い続ける買い方。
Q.積立と一括はどちらが良い?
ドルコスト平均法による積立買付。理由は株価は長期的視点では右肩上がりでも、短期的には株価は上げ下げを繰り返すため、①積立買付は一括買付よりも相場が下落時に買付量が多くなる、②下落時の資産への影響が積立買付の方が小さくなるメリットがあるから。
Q.積立買付と定期買付の違いは?
積立買付と定期買付はどちらも毎月の指定した日にちで買付をする買い方。ただし、積立買付は投資信託を指定した金額で買付し、定期買付は個別株やETFを指定した金額内で買える株数(口数)を買付する違いがある。そのため、ドルコスト平均法の買い方は積立買付。
Q.投資を成功させる秘訣は?
投資を1日でもはやくはじめること。欲を捨てて毎月コツコツ積み立てること。株を買ったら気絶すること。
Q.利益が出たら売却していい?
ダメ。長期投資の原則は、株/投資信託を買ったら少なくとも20年間は保有すること。特に投資信託は複利で時間をかけて雪だるま式に資産が増えるため、少しの利で短期売買を繰り返すのは愚の骨頂。
Q.相場の下落は怖くない?
下落は怖くない。むしろ、大歓迎。ドルコスト平均法による積立投資の場合、相場が下落すると買付量が増え、上昇すると資産が増えるから。
Q.バブル崩壊しない?
新コロショックみたいな●●ショックはいつか必ず起きる。しかし、超長期で見ればどんな暴落もただの凹み。必ず右肩上がりになる。ドルコスト平均法で買い続けよう。
Q.開始直後で損しているが?
開始直後は誰でも損が出やすい。投資をはじめたては相場の短期的な上げ下げに運用実績が影響を大きく受けるから。ただし、長期的にコツコツ積み上げた運用益は時間の経過とともに大きくなり、下落相場でも影響を最小限に止められる。
Q.今後、株価は上がる?
株価は短期的な上げ下げを繰り返して長期的に必ず右肩上がりになるが、いつ上がるは投資のプロでも予想できない。そのため、ドルコスト平均法による積立投資で資産形成を。
Q.株価が上がらないと言う人もいるが?
株価は高止まり、株価は今後10〜20年間は上がらないなど、株価の動きは投資のプロでも予想できない。ただし、株価は長期的に必ず右肩上がりになる(歴史が証明している)ため、どんな相場であってもドルコスト平均法による積立投資を継続し資産形成をしよう。
Q.暴落は一括買付するチャンス?
投資はサルになるな🐒。投資には「落ちるナイフを掴むな」という格言がある。株価は長期的に必ず右肩上がりになるが、今が底なのかは投資のプロでも予想できない。そのため、ドルコスト平均法による積立投資で資産形成を。
☞銘柄について
Q.オススメの銘柄は?
《SBI証券の場合》
SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド
※運用コスト(信託報酬)/年:0.0938%以内
《楽天証券の場合》
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
※運用コスト(信託報酬)/年:0.0968%以内
Q.S&P500一択で良いの?
良い。S&P500は世界最強の指数だから。S&P500は《米国企業500社のオールスター》のことで、S&P500には《米国企業》、《時価総額が131億ドル以上》、《4半期連続で黒字利益》、《浮動株比率が 50% 以上あり流動性が高い》のすべてを満たす企業しか組み込まれない。また、S&P500は年4回の組み直しが行われるため、常に最適化による組み替え(入れ替え)が激しく、世界最強で健全な指数だから。1981-2021年の年平均利回りは約9.7%。
Q.S&P500とオルカンはどちらが良い?
S&P500。米国の株式市場が最も効率的で成長が見込めるため、米国株式の構成比率が100%のS&P500を選ぶべし(オルカンの米国株式比率は約60%)。eMAXIS Slimシリーズの米国株式(S&P500)と全世界株式(オルカン)の成長率を比較するとS&P500に軍配。2020年2月の新コロショック前まではほぼ同じ成長を遂げていたが、新コロ禍で徐々に成長に差が出た。
Q.S&P500がない場合の選択肢は?
米国株式の構成比率が高い銘柄を選ぶ。例えば、S&P500の次にオススメ銘柄は《楽天・全米インデックスファンド》。ジュニアNISAとは関係ないが、企業型DCの場合は「外国株式」の「インデックス銘柄」を選択。
Q.銘柄はひとつでいいの?
銘柄はS&P500のインデックス銘柄ひとつでいい。この場合、すでに米国優良企業500社に投資しているのと同義のため分散投資になっているから。また、S&P500とオルカンを併用する人も多いが、投資先の被りが出て効率が悪いため、その場合はS&P500に絞る決断を。
Q.投資信託とETFはどちらが良い?
答えは投資信託。理由はドルコスト平均法での買付ができるから。投資信託は指定金額での買付になるため、例えば《毎月1万円をS&P500のインデックス銘柄に積立投資》が可能。一方で、ETFは株数(口数)での買付になり、毎月1株ずつ積立購入しても買付金額が月毎に変動するため、ドルコスト平均法の買い方ではなくなるから。
Q.個別株やETFはダメなの?
ダメではないが、投資信託に勝るものはない。①市場全体に少額から投資ができる(=インデックス銘柄)、②低い運用コストで投資ができる(=インデックス銘柄)、③ドルコスト平均法で買付ができる、④個社の業績等の影響を受けにくいため。ちなみに、S&P500の2021年の成績は+27%(最高値更新は70回)で、これを超える運用成績を叩き出すのは至難の技。
Q.米国株(個別株)は買えるの?
買える。ただし、ジュニアNISAで買えるのはSBI証券のみ。上記で紹介した米国株の投資信託は楽天証券でも買付は可能だが、米国株の個別株はSBI証券でしか買えない。そのため、米国株の個別株をジュニアNISAで買いたい人はSBI証券で口座開設を。
Q.銘柄は途中で変えられる?
銘柄はいつでも変えられる。その場合、これまで投資した投資信託は売却せずに必ず継続保有を。理由は売却してしまうと複利の恩恵を一切受けられなくなるから。長期投資は複利の効果で資産を雪だるま式に増やせる。
Q.ハイリターン(ハイリスク)銘柄は?
投資はサルになるな🐒。
Q.レバナスは?
投資はサルになるな🐒。
Q.兄弟/姉妹で銘柄を変えるべき?
銘柄選びを間違えなければ変えなくて良い。S&P500のインデックス銘柄に兄弟、姉妹揃って積立投資を。
☞投資金額について
Q.推奨金額は?
推奨金額はご家庭の家計/貯蓄との兼ね合いを考慮した上での長期的に継続可能な金額。SBI証券や楽天証券は月100円から投資が可能なので、¥100〜¥66,666の間で毎月の積立金額を設定を。
Q.少額でもはじめた方が良い?
少額でもはじめた方が良い。子どもの資産形成術で代表的な、預金(普通/定期)、学資保険と比較して投資(投資信託)の利回りが圧倒的に良いため、【少額だからはじめる意味がない】との結論は導けない。
Q.投資は満額(年80万円)が良い?
必ずしも満額する必要はない。ジュニアNISA期間だけ満額で頑張って、ジュニアNISA終了後に全く投資をしないぐらいなら、ジュニアNISA期間中から長期的にドルコスト平均法で継続できる積立金額で買付設定を。
Q.頑張って満額、あとは寝かせるのは?
その選択も間違ってはいないが、オススメはできない。ジュニアNISA期間だけ満額で後は寝かせるより、ジュニアNISA後も継続して積立投資をした方が20年後の成果は圧倒的な差になるため。ウサギとカメのイソップ童話を思い返そう。コツコツ努力する者が最終的には勝つ。
Q.投資に充てるお金はどうする?
余剰資金を生み出すために支出を減らす。支出を減らすために重要なのは、支出を《投資》と【浪費】に分けること。【浪費】をなくし余剰資金をつくり、投資に充てるお金に。
Q.児童手当をジュニアNISAに回すのは?
児童手当に手を付けず銀行預金で寝かせているだけなら、あり。理由は利回りの違い。
☞その他
Q.子どもが高校生でもはじめるべき?
たとえ高校生でも、お子さんが大切ならはじめるべき。投資に限らず何かをはじめるのに遅いはない。今すぐ口座開設を。
Q.出産前にできることは?
ジュニアNISA口座は子どものマイナンバーが必要なので口座開設は生まれてからになるため、出産前にできることは《親の総合取引口座の開設(ジュニアNISA口座は親が総合取引口座がある金融機関でしか開設できないから)》、《ジュニアNISAの投資計画の検討(どの銘柄を、どのタイミングで、いくら買付するか)》。
Q.貯金が一番安心ですが?
日本政府・日本銀行は目標《インフレ率 2%》を掲げている。《インフレ率 2%》が実現した場合、20年後の現金価値は2/3に目減りするため、貯金は一番安心との考えは危険。ただし、インフレ社会では社会の経済活動は活発になるため、企業の株価は上昇する傾向にあり、投資で資産形成する方が賢い選択と言える。
Q.加入している学資保険は?
学資保険は解約してジュニアNISAなどの投資に充てるべき。理由は利回りに圧倒的な差があるため、10年後には埋められない差となるから。解約金が元本割れをしていても、投資に充てれば結果的には学資保険の返戻金を超えるため、躊躇せずに解約を。
Q.ドル建て生命保険は?
ドル建ての生命保険には加入しない。加入していれば解約する。ドル建て生命保険の掛金で運用に回るのは6割、残りの4割は保険会社の経費(人件費/広告宣伝費/交通費など)に充てられる。保険会社は加入者の掛金の6割を集めて、投資等で運用した成果を返戻金に充てているが、返戻率以上の運用をしても、保険加入者への還元は全くなし。そのため、自身で掛け金分を運用したり、ジュニアNISAの資金に充てる方が賢い選択。
Q.家族がいるのに生命保険は不要?
生命保険は必要。ただし、入るべき生命保険は《団体信用生命保険(団信)》のみ。団信は住宅ローンを組みはじめるときにだけ加入できる生命保険で、万一、住宅ローンの名義人が死亡した場合、残債(住宅ローンの残金)は0円になる。
Q.宝くじで一攫千金は?
問答無用でNG。宝くじの期待値は48%ほどと言われ、宝くじ券1枚を300円で購入した瞬間、宝くじ券の価値は142円になり、158円を損する計算に。
Q.親もつみたてNISAをすべき?
もちろん、すべき。ジュニアNISAと違い、つみたてNISAは最強の買い方《ドルコスト平均法》での積立投資が仕組み化されていて、運用益は非課税で受け取れる。この神制度を利用しないのは損。
Q.ジュニア/つみたてNISAをした後は?
優先順位は①企業型DC/iDeCo、②米国株(個別株)。とにかく、投資において非課税/節税制度は使う側に回ろう。そのため、企業型DC/iDeCoもした後に余力が残っていれば米国株(個別株)に挑戦を。
Q.親子で投資をしていない場合は?
理想は親は《つみたてNISA》と子は《ジュニアNISA》で積立投資。親のつみたてNISAが満額ではない場合や目的が明確な場合はつみたてNISAとジュニアNISAの使い分けはOK。例えば、子どもに使う教育資金等をつくるためなら《つみたてNISA》、子どもの資産形成のためなら《ジュニアNISA》みたいに。
Q.投資する余裕が1~2万円しかないが?
投資の目的によって非課税制度を使い分けよう。子どもに使う教育資金等をつくるためなら《つみたてNISA》、子どもの資産形成のためなら《ジュニアNISA》。理由はつみたてNISAの非課税枠の投資は2042年まで、一方で、ジュニアNISAは2023年まで可能と年数に差があるため。
Q.投資初心者のオススメ書籍は?
投資をはじめる前には《投資家が「お金」よりも大切にしていることー藤野英人》を必ず読もう。
Q.勉強を頑張っていますが?
勉強はどれだけ頑張っても、行動に移さなければ、時間を浪費しているだけ。
以上が、【後篇】《投資全般》《銘柄》《投資金額》《その他》の質問への回答です。
【前篇】ジュニアNISAの《制度全般》《口座開設》《ロールオーバー》《廃止後》の質問への回答はこちらから。
■おわりに
ジュニアNISAの悩みは解決しましたか?
解決した人は次の3つのアクションを必ずお願いします。
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■おまけ
投資をはじめる前に読み漁った投資本《投資バカの思考法 -藤野英人》から一節を贈ります。
まだはじめていない人は、《ジュニアNISAをはじめる》という違う選択をして、大切なお子さんの明日を変えませんか?
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