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生き物シリーズ。今度は羊だ!

まだまだ続く、生き物シリーズ。羊モノ。

「羊」といえば、「迷える子羊」。
漱石は「ストレイ・シープ」と呼びました。
前期三部作の第一番目、『三四郎』に登場する言葉です。
ロンドン留学も果たした漱石ですから、西洋の文物や歴史、思想、宗教にはとても詳しい。
「ストレイ・シープ」は聖書から持ってきたとか、ブラウニングというお方の詩からとったとか、いろいろと言われています。

「シープ(羊)」の象徴性についてもさまざまに言われている。
さてさて、美禰子さん(『三四郎』をお読みください)は「シープ」なのかな?
それとも「デビル」なのかな?

羊じゃないけれど、山羊なら『三びきのやぎのがらがらどん』。
ノルウェーの昔話だそうで。
子どもが小さいときに読み聞かせしましたなあ。
山羊って強いんですね。

敵役のトロルはいろんなところでお目にかかります。
『ハリーポッター』にも出てきました。
『となりのトトロ』では、さつきとメイの会話にこんなのがあったような・・・
「トトロだよ!」
「トトロって、絵本に出てきたトロールのこと?」(少し違うかもしれませんが)
『トトロ』のエンディングロールでお母さんがこの絵本を読み聞かせていました。

ところで、西洋では山羊は強さや男らしさ(ある意味で乱暴者)の象徴だとか。
「牡山羊のように強い」と表現されるらしいです。(何がどう強いんだろう?)

むかし、先輩教員とこんな話をしました。
「定年になったら運動不足解消のために散歩でもしなきゃなあ」
「じゃあ、犬でも飼ったらどうですか。犬を連れていれば徘徊だと思われずにすむ」
「いやいや、犬じゃ普通すぎておもしろくない。何かいい動物はなかろうか?」
「山羊なんかどうですか?道ばたの草なんかも食べてくれそうだし」
「山羊か。うん、良さそうだ。山羊にしよう」
「先生もあごひげを伸ばして山羊みたいにしたら似合うんじゃないかな?」
「山羊が山羊を連れて歩くのか?」
「そうそう、すごくいい」
「近所の子どもたちに『やぎじい』って呼ばれたりしてな」

こんな無益な話を長々としているのは私と先輩だからです。
普通の教員はもっと有益なお話をしています。(と思う)

先輩とはもう十年ほどお会いしていない。
立派な「やぎじい」になれただろうか?

さて、有名な映画では、もちろん『羊たちの沈黙』。
ああ、怖かった。

現代文学なら村上春樹ですな。『羊をめぐる冒険』。
それにしても、村上作品のご常連、「羊男」って、何なんだろう?

ということで、羊と山羊の混成でしたが、いかがでしたでしょうか?
さて、次回の生き物シリーズは・・・
いかん、ネタが尽きそうだ。

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