見出し画像

いい医者って何だろう?

昨日初めて、Clubhouseでmoderatorとしてroomを開いた。

ありがたいことに、数人の方達とワイワイおしゃべりを楽しむことができた。

その中に面白いおじさん(←失礼w)がいたのだが、そのおじさんの質問が

「いいお医者さんってどうやって見つければいいですか?」

というものだった。

これについてみんな普段は考えていないだろう。

が、自分や両親、兄弟、近しい友人が病気、しかも癌とか難治性疾患にかかった場合に考え始めることが多いだろう。


その気持ちはすごいわかる。


私も医療従事者だけあって、そういう相談はごまんと受けたことがある。

そして、私の母親も何回か病気をし、その都度、同級生に聞きまくって情報を集めたこともある。


ある程度は、答えられるこの質問。

しかし、トリッキーなのはどういう医者がいい医者か、みんな答えは人それぞれ、また状況によって違うところだ。

どういった条件があるのか、挙げてみると

・手技、手術が上手い
・病状に対し、わかりやすく説明してくれる
・選択肢や副作用、パーセンテージなど、詳しく説明してくれる
・最新の情報を常にアップデートしている
・話をたくさん聞いてくれる
・コミュニケーション能力が高く、寄り添ってくれる
・質問しやすい雰囲気がある
・経験値が高い
・名医と呼ばれ、マスコミにちょくちょく取り上げられている
・つい「先生にお任せします」と言ってしまうくらいにカリスマ性がある


どういう部分を大事と思うか

やはり私は病気の深刻さによると思う。



①風邪をひいた時

その先生がいくら手技が上手くて、最新の知見に詳しくとも、出す薬はほぼ一緒だ。

処方が一緒なら

話を聞いてくれて、ちょっと優しい言葉をかけてくれる医者がいいだろう。

風邪といえども、しんどいから病院に来ているのだ。

冷たくされたら、やってられない。


②キレイになりたい時


美容外科や皮膚科のドクターはキレイであればあるほど、信頼されると思う。

ニキビ治療をしているドクターがニキビだらけだと、信頼できないし

ボトックスを注射しているドクターがシワだらけだと、信頼できないだろう。


②手術を受ける時

私も少し前に手術を受けた。

「ひー、手術が上手な先生に当たりますように」と心から願った。

手術が上手なら、めっちゃ冷たい先生でもいいとすら思った。

手技、手術は上手いに越したことはない。

手技、手術の腕を上げるには、やはりある程度数をこなしていることが必要だ。

病院の手術件数は公表されているので、どの程度手術をしている病院なのか、見ることはできるだろう。

でも個々人の手術件数までは見ることができないし、どの人が手術が上手いかは公表されていない。

ここはやっぱ医療従事者間の繋がりがあると、情報をゲットしやすいが、残念ながら一般の人には難しいだろう。

でもね、手術件数があまりに多い病院だと、手術日が遅くなることも予想されるし、ベルトコンベアー式に手術が進み、患者さん自体が、「大事に診てもらっている」という感覚を得られないかもしれないよ。


③癌になった時

癌になった時、最初のドクターが提示した治療方針に納得がいかず、セカンドオピニオンを受けたがる患者さんは多い。

もちろんそれはけっこうなのだが、無駄足を踏むことになるかもしれない、ということを覚えておいてほしい。

なぜなら、多くの病院はガイドラインに沿った治療をしており、ガイドラインに従っているならば、どこの病院で受けても治療方法は一緒なのだ。

多分最初に会ったドクターがあまりちゃんと説明をしてくれなかったり、あまり親身になってくれてる、と感じられなかったり、はたまた何かとんでもなく魔法のような治療法が隠れているかも、と思ったりするのかもしれないが

往々にして、魔法のような治療法は存在しない。

これは覚えておいて欲しい。


でも癌治療は長丁場になるので、やはり信頼できるドクターに出会えた方がいいと思う。

きちんとコミュニケーションが取れる、と患者さん側が感じれることも大事だ。

ネットでクチコミを見ることもできるだろう。

でも、コミュニケーションの面からすると、

その医者が自分と合うかどうか

それは会って話してみるまでわからないのである。



ガーン



④難治性疾患になった時

これはやはり、いかに最新の情報をアップデートしているかも大事になってくる。

標準治療は全てやり終えて、もう手の施しようがなくなった時

「この論文でこういう新しい治療法が報告されているので、試してみましょうか?」

「新しい薬の臨床試験があるので、参加しますか?」

と何かしら、suggestionしてくれた方が、患者さんも患者さんの家族もありがたく感じるだろう。

死ぬことはないが、一生付き合っていかないといけない病気になった場合、ドクターとの関係がいい方がいいに決まっている。



【これから医者として働く若者へ】


いい医者の条件は色々あるが、全てを100点満点にするのは難しいかもしれない。

全てが70点以上でもいいし、あるいはどこかめちゃくちゃ秀でている、とかでもいいのかもしれない。

・自分はどんな医者になりたいか
・自分、自分の親が患者さんだったら、そんな医者に診てもらいたいのか


それを日々考え、研鑽を積んでください。
(放射線科の私が書いてるのが、ウケるよね笑)

一方、人に優しくするには、自分にある程度の余裕があることも大事だ。

あまりに忙しく、疲れ果てていると、人に優しくできない。

だから、自分のことも大切にすることも忘れてはいけないよ。




最後まで読んでいただきありがとうございます❤︎
これからもどうぞよろしくお願いします!


▶︎サイトマップ↓


▶︎質問、お問い合わせはこちらから 


画像1











この記事が参加している募集

読んでくださり、ありがとうございます! 面白かった、役に立ったと思ったそこのあなた、もしよかったらサポートをお願いします😊 100円でもいいよ! Thanks in advance!!