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結婚指輪を選びに行った話

結婚指輪を買った。
指輪を着けるのなんて初めてだったが、なかなか気に入ったものを買うことができた。
指輪のブランドは何も知らなかったので、彼女が選んだお店を何軒か回った。

どのお店も接客がとても素晴らしく、担当してくれたスタッフに色々な指輪を見せてもらった。
私はシンプルなデザインが良いと決めていたので、そこまで迷いはしなかった。ただ、ブランドによって同じようなデザインでも着け心地が全然違う。これから、基本的にはずっと着けて生活するのだから、なるべく着けてて違和感ないものを選んだ。

何軒も回ってようやく、決めた指輪。安いものではないので色々みて回った。
見に行くと、どのお店でもその日気に入ったものを3つほどまで候補を絞るように言われる。そうして絞った候補の指輪のデザイン名や値段をちょうど名刺サイズのメモ帳に書いて渡してくれるのだ。帰ってこれを見て、他のお店のものと比較して最終的に買う指輪を決めるのである。

あるお店で3つまで候補をしぼったあと、店員さんが「そしたら、控え作ってきますね」と言って奥に下がって行った。
10分以上帰って来ない。
彼女と遅いねーなんて話してたら店員さんがいそいそと帰って来た。
お待たせしました!と控えを出してくれると、デザイン名、値段、そしてなんと指輪のデザインを店員さんが手書きで書いてくれてたのであった。
見た瞬間、笑いそうになってしまった。横目で彼女を見ると彼女も笑いを堪えている。
指輪を選ぶのに慣れているわけではないが、手書きは珍しい、ということだけは分かる。
デザイン名だけじゃどんな指輪か分かりにくいと思うので、だそうだ。
たぶん、ネットで調べたらすぐ出てきます。
その割にはデザイン名のスペルを間違えて書き直した後があった。優先度おかしくないか?

その心遣いはとても嬉しかったが、結局そのお店の指輪は選ばなかった。

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