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本当に大切なものに心から気づけるとき

私は老人ホームで介護士として働く「かいごの木」です。日々、入居者の方々に寄り添い、心身ともに充実した生活を送っていただけるよう、様々なサポートをしています。

介護の仕事を通して、私は人生の様々な側面に触れ、多くのことを学んでいます。そして、その中で最も大切なのは、「本当に大切なもの」とは何か、ということだと感じています。

当たり前が当たり前ではない


利用者の方の中には、認知症によって大切な人や物の名前を忘れてしまう方がいらっしゃいます。しかし、家族や友人との思い出話になると、目を輝かせながら生き生きと語り出すことがあります。

また、身体機能が低下し、自由に外出できなくなった方でも、窓から外の景色を眺めながら、穏やかな表情を浮かべることがあります。

こうした姿を目の当たりにするたびに、私たちは普段当たり前のように過ごしている日常生活の中にこそ、本当に大切なものがたくさんあることに気づかされます。

失ってから気づくこともある


健康、家族、友人、仕事、お金、名誉…。

私たちは、これらのものを手に入れるために努力し、時には失うことを恐れます。しかし、実際に失ってから、それが自分にとってどれほど大切なものだったか気づくこともあります。

利用者の方の中には、家族と離れて暮らしていたり、大切な人を亡くしたりして、深い孤独を感じている方がいらっしゃいます。

そのような方と話をしていると、家族や友人との温かい触れ合い、何気ない日常の会話、一緒に過ごす時間の大切さを改めて実感します。

本当に大切なものとは?


では、本当に大切なものとは何でしょうか?
それは人によって異なると思いますが、私にとってそれは、以下の3つだと考えています。

  • 愛する人との繋がり

  • 心身ともに健康であること

  • 日々の生活の中に喜びを見出すこと

愛する人との繋がり


家族、友人、恋人、ペット…
愛する人との繋がりを感じられることは、人生の大きな支えとなります。

入居者の方の中には、家族や友人と久しぶりに会えた時、とても嬉しそうに話す方がいらっしゃいます。

愛する人との温かい触れ合い、何気ない日常の会話、一緒に過ごす時間は、お金では買えないかけがえのないものです。

心身ともに健康であること


健康な体と心があってこそ、人生を楽しむことができます。
入居者の方の中には、病気や怪我で思うように動けなくなってしまった方いらっしゃいます。

しかし、そのような方でも、体調が良くなった時には、散歩に出かけたり、趣味を楽しんだりして、生き生きと過ごしています。

健康は、失ってから気づくことが多いものです。日々の生活の中で、健康を維持するための努力を怠らないことが大切です。

日々の生活の中に喜びを見出すこと


どんな小さなことでも、日々の生活の中に喜びを見出すことができれば、人生はより豊かになります。

入居者の方の中には、美しい花を見て喜んだり、音楽を聴いて楽しそうにしている方がいらっしゃいます。

小さな幸せに気づき、感謝の気持ちを持つことで、心が豊かになり、人生に喜びを見出すことができます。

おわりに


介護の仕事を通して、私は本当に大切なものとは何かを改めて考えさせられています。

それは、お金や物質的なものではなく、愛する人との繋がり、心身ともに健康であること、日々の生活の中に喜びを見出すことだと感じています。

私たち一人ひとりが、本当に大切なものに気づき、大切にしながら生きていくことができれば、人生はより豊かで幸せなものになるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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