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ヒロユキというカウンセラー(第11話)~繊細男子の生きづらさ~

繊細男子の生きづらさ

生まれつき敏感な赤ん坊の男女比は等しいといわれます。だけど女性と違って、男性は特に繊細さや敏感な気質はもっているべきではないとされる世の中の風潮があります。繊細さや敏感さは「頼りがいがない」「ビビり」「弱虫」「男らしくない」といったイメージを連想させるからです。

ジェンダーレスの時代とはいわれますが、やはり「男のクセに」という風潮はまだまだこれからも根強いのだろうと思いますし、繊細男子が生きづらさ感じる大きな理由の1つではないかと僕は思っています。

不安と恐れを感じやすくそしてそんな自分を責めてしまいがちな僕の話を今回も書きました。

高校時代の恐怖体験②

高校時代のトラウマとして自分の中で忘れられない経験がもう1つあります。ある日高校の帰りにバスを待っていたとき、近くのヤンキー高校の生徒達が大量にそのバス亭にたむろしていたのです。

僕としては恐怖しかありませんでした。「なんでこんなところにいるんだ?」という疑問。そして僕が当時仲良くしていた友達とヤンキー高校の生徒の中に知り合いがいたため、僕としては関わりたくもないのに、中途半端に僕もその輪の中に入らざるを得なくなりました。

すると、何の前触れもなくヤンキー高校の生徒の一人が僕の胸倉をつかんできたのです。僕の頭は真っ白になりました「なんで?俺なにも悪いことしてないのに???」という気持ちでした。

結末は前回のエピソードと同じで、そこに居合わせた番長クラスの小学校時代の友達が「おい、やめろ。俺の友達だぞ」といって止めてくれたことで、事なきをえたのです。

この体験からこちらが何もしていなくてもヤンキーは暴力をふるってくるかもしれないという恐怖心が植え付けられました。

それからは夜の街やゲームセンターでヤンキーを発見すると内心怖くて怯えるようになりました。びびって避けると「おまえ逃げたやろ」といわれるかもしれない。いたずらに怯えた姿を見せるとそれはそれでつけこまれるような気して、一見「全然気にしてねーし」という態度をするように心がけていました。

実際殴られたわけでも「金だせ」といわれたわけでもないのですが、大人になってからもこのときの恐怖体験がずっと自分のなかに残っています。

「その程度で?俺なんか実際カツアゲされたよ」とか「俺は実際殴られた」という経験をしたことがある人もいると思います。そんな経験をふつうに話せる人がうらやましく仕方ありませんでした。そしてそんな経験をふつうに話せる人と自分を比べて「自分はなんて気が弱い男なんだろう」とますます落ち込むのです。

今でもヤンキーっぽい人や強面の人、威圧的な人、オラオラ系の人はとても苦手です。安心できる人ならわりとスムーズに会話ができますが、恐怖を感じる人の前だと何をしゃべればいいかわからなくなったり、僕の一言で怒らせたら怖いので一言一言にとても気を使います。なのでものすごく疲れます。

ノリも全然合わないですし、「男のクセにおまえはビビりだな」とHSP気質の人間の気持ちなんて、どうせわかってくれないんだろうなという偏見が今でもずっとあります。
(続く)
最後まで読んで頂きありがとうございました!



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