人はなぜ集団行動に駆り立てられるのか? エリック・ホッファー『大衆運動』を読む
波止場で働く哲学者ホッファー
ドイツ系移民としてアメリカはニューヨークで生まれた異色の哲学者、エリック・ホッファー(1902‐1983)の最初の著作、『大衆運動』。原題は『The True Believer: Thoughts on the Nature of Mass Movements』(1951年)。
ホッファーは正規の学校教育を受けていないのだという。港湾労働者として働きながら思索を続け、発表した本が反響を呼び、哲学者として知られるようになった。大学教授にな