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宗教や信仰についての雑記 #187

◯ウサギ

先日、テレビの動物番組でウサギの姿を見て、ふと、ウサギを祀った神社はあるのかなと思い、調べてみたところ、いくつもあることを知りました。

ウサギの他にも様々な動物を祀った神社があるようです。よく知られた稲荷神社の狐や、熊野神社の八咫烏や、春日大社の鹿の他にも、狼、鼠、猿、牛、馬、猫といった動物を祀った神社もあるそうです。

動物を神の使いとして祀ることは、日本だけでなく世界各地にあるようです。
その信仰の内には、自然への畏敬や、見えない神への仲介、豊穣や繁栄への願いなどの想いがあるとのことです。

作家の遠藤周作氏は、飼い犬のどこか悲しげな目にイエスの瞳を観ていたそうです。虐げられた人々とともにあろうとしたイエスの、哀しげな瞳です。

現在、動物福祉や動物愛護といったことが話題にのぼることがよくあります。ときには「動物の権利」という言葉も耳にします。しかし現実には多くの動物は人間によって管理され、また、売買されています。
人間の命と動物の命とのどちらが大事か、その選択を迫られたら、大多数の人々は人間の命を選ぶでしょう。それは当然のことです。
でも我々は文明を発達させる過程で、あまりにも多くの動物を結果的に虐げてきました。
その無知と罪への後悔が、犬の悲しげな目の中にイエスの瞳を観させるのではないか、そんな気もするのです。

現代では、神社に祀られる動物への信仰の中に、己の罪の懺悔という意味も含まれるのかもしれません。

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