宗教や信仰についての雑記 #122
◯人の心とは
先日ある本で「信仰とは、望んでいる事柄を確認し、まだ見ていない事実を確認することである。」という聖書の言葉に出逢いました。
この言葉に何かとても意味深長なものを感じました。
まずこのフレーズの後半の、「まだ見ていない事実を確認することである。」というところですが、この「まだ見ぬもの」とは神やイエス・キリストのことを指しているのだと思います。
目に見えないもの、科学的にその存在が証明されていないものに対して、「事実」や「確認」という言葉を用いて断定的に表現しているところに、篤い信仰への決意や期待が込められているように感じます。
そして前半の「望んでいる事柄を確認し」というところですが、自分が望んでいることをなぜ確認しなければならないのでしょう。
確認する必要があるということは、それがまだ定かではない、あるいは、あやふやになってしまう恐れがあるということでしょう。
社会の風潮、周囲の雰囲気、他者からの期待、いっときの欲望や感情、人はそういったことに影響されて、自分が本当に望んでいることを見失ってしまう。そのような危惧が、この部分に表されているように思えます。
このフレーズは、自分の心は自分自身でもままならないもの、人の心とは大きな支えがなければそれほど不確かで頼りないものとなってしまう、ということへの自覚を促しているようでもあります。
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