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宗教や信仰についての雑記 #127

◯“silver lining”

先日、不安感を和らげてくれそうな言葉を探しているときに、“silver lining”という言葉に出逢いました。
これは「雲の銀色の縁取り」という意味だそうです。直訳すれば「銀色の内張り」ですが、厚い雲の向こう側が日に照らされ、その光が雲の縁を輝かせている様を表したものなのでしょう。

そしてこの言葉は「困難な状況や厳しい状況の中にも見つけられる希望的な側面や前向きな要素」との意味を持っているそうです。
英語のことわざの“Every cloud has a silver lining.”から来ている言葉のようで、このことわざの意味は、どんなどん底の状況でも、必ずどこかに希望の光が差し込んでいる、ということだそうです。

親鸞聖人の言葉にも、太陽は雲に遮られても地を照らす、のような意味のものがあったそうです。
この場合の太陽とは阿弥陀仏の慈悲や誓願だそうですが、これらの言葉は見えない次元への志向を表しているように思えます。

目に見える、科学的に観測・測定できる現象の向こう側に、目に見えない次元が存在していて、辛く苦しい人生であっても生きるに値するのだという人生への信頼を、その見えない次元に見出そうとする、いにしえの人々の智慧をこれらの言葉に感じます。

私も心がめげそうになったり、折れそうになったりした時は、この“silver lining”や「雲に遮られても地を照らす」といった言葉を思い出してゆきたいと思います。

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