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〈小説〉腐った祝祭

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お話がとても長いので、一節ずつをここにまとめてみようと思います。 よろしくお願いします。
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2023年11月の記事一覧

小説|腐った祝祭 第一章 29

 サトルは意外だったのだが、ナオミは翌日、本当に出かけてしまった。  自分で勧めたような…

mitsuki
7か月前
4

小説|腐った祝祭 第一章 30

 一等車輌の席で、車窓を眺めるナオミを見ていた。  既に街を抜け、郊外の牧草地の中を走っ…

mitsuki
7か月前
5

小説|腐った祝祭 第一章 31

 疲れ果てたナオミが隣で横たわっている。  サトルも疲れていたが、彼女より回復は早かった…

mitsuki
7か月前
2

小説|腐った祝祭 第一章 32

 三日の朝からサトルは執務室にいた。  元日の夕方に帰宅してから昨日までは、ナオミと始終…

mitsuki
7か月前
8

小説|腐った祝祭 第一章 33

 晩餐会から帰ってくると、ナオミはいつも以上に気疲れしたようで、すぐにソファーに座りこん…

mitsuki
7か月前
6

小説|腐った祝祭 第一章 34

 サトルは『一月の午後に雪の庭園を眺めながらクリスタル・マウンテンを楽しむ会』から帰って…

mitsuki
7か月前
6

小説|腐った祝祭 第一章 35

 ぐっすり眠っていたサトルは、7時にミリアが起こしにくるまで、ナオミが隣にいないことに気付かなかった。  頭を押さえてミリアに聞く。 「ナオミは?」 「お庭においでです」 「は?庭だって?」  髪をかきむしる。  まだよく頭が働かない。 「はい。7時になったら閣下を起こしてくれと言われて出て行かれました」 「何をしてるんだ」 「雪で遊ぶとか……。今朝はお庭がとても綺麗に見えると言われて」  ミリアは手に持っていた着替えをベッドの隅に置いてくれた。 「遊ぶって、おい」 「昨夜か

小説|腐った祝祭 第一章 36

 本国から嬉しい通知が来たのは、それから程なくした風の強い日だった。  吉報とは言え、そ…

mitsuki
7か月前
4

小説|腐った祝祭 第一章 37

 ナオミの様子が少しおかしいように感じたのは、グリーン卿の告別式の翌日のことだ。  その…

mitsuki
7か月前
3

小説|腐った祝祭 第一章 38

 サトルは昼から一人で出かけ、本を買ってすぐに戻ってきた。  ナオミは出かけている。  帰…

mitsuki
7か月前
4

小説|腐った祝祭 第一章 39

 2月も終わるという頃に事件が起きた。  サトルは外で夕食をすませて帰宅した。  警備員が…

mitsuki
7か月前
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