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永遠のテーマ:夫婦喧嘩

モーパッサンが言った。
人生は欠如の連続である。
離婚は忍耐力の欠如。
再婚は記憶力の欠如。
結婚は判断力の欠如。

先人は実に的を得たことをいう。

 近頃、一緒にいる時間が多くなるにつれ夫婦喧嘩が富に多くなった。
30数年前、たった一度の判断力の欠如が実に恨めしい。(無論お互いであろう)
 原因の多くは、大したことでもなければ、ちょっと一拍すれば、どうってないことでも、直ぐに反応する。
 最近は、相手の一挙手一投足が気にくわなくなったのだろう。
そして、いい方向ではなく、必ず険悪な方向へとあっという間に向かう。
「アホ!バカ!○●×!□▲▽!・・・」
「ばか!あほ!×××!▲▽▲!・・・」
叫んでいる時は、頭に血がのぼり、発している意味を理解していないような罵詈雑言で罵る。
他人は無論、肉親にむかってもこんな発言、絶対にアウトだろう。
しかし、物には絶対触らない。高くつく後始末を考えるとあと先を考える。貧しさに負けるものはない。

 争いが終わり、しばらくすると、いつも達観できていない未熟さを、つくづく感じる。
だが、お互い謝ることは無い。

 我が家だけでなく、まったく同じことを、友人もいう。
「どうにかならないか」と。
「まして、お互い、後が見えている老い先短い人生で、もう、今さら争わなくていいだろう。もっと心穏やかに暮らしたい」
と、思うのは自分だけだろうか。
いやいや、相手も必ず思っているはずだ。
なぜ、争うのか。
とどのつまり、自分の身ばかりを想い、相手を想う心の欠如ではないだろうか。

ある時、またカチンときた。
今までなら、即
「アホ、バカ!・・」
と叫んでいたが、ぐっと飲みこみ、
「偉い!すごい!大好き!・・・」
と叫んでみた。

見たことも無い鬼の形相で睨みつけられた。
まあ、そうだろうなあ。


しかし、こんな喧嘩もいずれできなくなるんだろう。

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