トゥーサン版『ルバイヤート』オマル・ハイヤーム
フランツ・トゥーサンによる仏語散文訳オマル・ハイヤーム作『ルバイヤート』を邦訳した詩集です。なんの前知識もなく題名だけで購入しました。まずは表紙がかわいかったです。
オマル・ハイヤームは現在のイラン北東部にある都市ニシャーブで生まれたそうです。イスラム教徒らしいのですが、やたらと酒を飲む内容の散文が多いという印象です。イスラム教徒はアルコールだめだったような気がするのですが、こうゆうのは時代がたつにつれて厳しくなることもあるし緩くなることもあるのでしょう。宗教の解釈は結局ひとそれぞれ勝手なものでしょう。
こんな感じでやたらアルコールを摂取しています。オマル・ハイヤームは天文学者・数学者・哲学者としてレオナルド・ダ・ヴィンチのような天才だったらしいです。賢すぎると世の中の不条理にはやばやと気づいて、生きていくのが虚しくなってしまうのかもしれません。
全体的にくすっと笑えるような散文がおおいのですが、このようにホラー風な歌もありました。科学的知識があるからこその発想ではないでしょうか。
1000年前の人種も生きている場所もまったく違う人が、現在の我々と同じように悩みながら生きていくのがわかる散文集でした。枕元において寝る前に数首読んで何回でも楽しむことができそうです。
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