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監査で何を評価・提言するのか?

皆さん、こんにちは! 共創したい監査チームの清水です。

筆者が、製造会社の内部監査人であったころ、当時の社長(直属上司)
から、同業他社に比べて、ヒット商品の“打率”が低いのはなぜかを監査して
ほしいと言われたことがあります。売り出した商品の全てがヒットすること
は難しいとしても、その割合が他社に劣るのは重大な問題なので、監査で
明らかにせよとのお題でした。

新商品の開発はプロジェクトチームを編成し、開発期間をかけて行われ
ます。その結果、大当たりの商品を開発したリーダーは社内外から賞賛を
浴びます。他方、ヒット商品を開発できなかった場合には、関係者の責任
転嫁や犯人捜しになってしまうことも珍しくありません。

ここでも、内部監査の評価対象としての仕組み(システム)と運用(プロ
セス)が当てはまりますので、新商品開発プロセスに着目しました。
そして、成功事例と失敗事例をそれぞれ複数取り上げ、それらのプロセスを
比較しました。特に、後者の場合、プロジェクト進捗の変化点とその原因を
深掘りし、改善と標準化に役立つアイデアを提言しました。

その際のポイントは、プロジェクトリーダーの資質や能力に真因を求める
のではなく、開発プロセスの根本的な問題点を明らかにすることです。
もちろん、プロセス評価に当たっては、監査の独立性と客観性が要件です。監査人には、単なるダメ出しを求められているわけではありません。

当監査チームでは、監査する人・される人とフラットな立場で対話を続け、
相互の目的・目標を共有・共感しながら、組織への貢献に取り組んで
います。また、共創・協働する監査には、監査対象プロセスの客観的評価
に加え、そのプロセスに携わる人たちの個性(らしさ)や、その時点の
コンディションを可能な限り理解することも重要だと考えています。


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