予約と貸切のリスク〜予約をとらないBARや喫茶店の哲学。
"昼間、散歩をしてたらコーヒーが飲みたくて喫茶店に入った"
"夜、ふと一人になりたくてBARへ行った"
果たして、こんな状況になったときに、わざわざ予約を入れるのか?
気が向いたから行くのである。前からそこに行こうと決めていたわけではない。
今突然行きたくなったのだ。
そうなったときに
『予約がないと入れません』
と言われてしまったらどうだろう?
仕方なく踵を返してまた帰路に着くのであろうか。
それはなんとも寂しい上に野暮ったい。
何よりバーテンダーがそんなことを言っていては無粋だ。
フラッと寄った客人を自然に受け入れ、思うように過ごしてもらう。それがBARだと私は考えている。
最近では、ホテルなどに限らず、飲食店であろうが、美容室であろうが、予約というものが当たり前というか、前提になってきていることが多い。予約しないと入れなかったり、というのも割とある。まして電話以外にも、ネットからの予約が多くなってきているようだ。
かくいう私も、かっぱ寿司とかスシローあたりでたまに使っている。
確かに非常に便利である。チェーン店など大手の店ならなおのこと、店側にも客側にも良い利便性が出ているのであろう。
ただ、チェーン店の事ははっきりわからないが、個人店だと結構トラブルもあるようだ。
先日、美容室を経営している友人が、何やら電話越しに予約サイトを運営している会社とトラブルのことを話していた。
話を聞いてみると、予約したお客様が、予約内容以外の要望を後出しで入れてくるのだそうだ。
その結果、予定していた時間をオーバーしてしまい、次に予約していたお客とブッキングしてしまうという。それにより、予定していた時刻に入れなかったり、時間をオーバーしてしまったり、ということがよくあるようだ。
なるほど、個人店ならではの融通が効くと思っているユーザーの思いと、融通を聞かせたいと思っている店側の思いが裏目に出ているようだ。
ちなみに本題であるが、私の店では予約はほぼない。季節に1、2回程度で年間通じても10回程度で収まるであろう。そして席だけの予約のみである。
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