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ヘテロクロニーとは何か?

ヘテロクロニー: 発達の進化
Heterochrony: the Evolution of Development

ヘテロクロニーという言葉ははじめて聞いた。

これは日本語で言えば異時性と呼ばれるものだが、今一つピンとこないので、この論文を読んでみた。

私たちは受精したときから死ぬまで体の仕組みは徐々に徐々に変わっていくが、その代わり方にも順序もあれば速さもある。

いつから変化していくのか、いつまで変化していくのか、どれだけ変化していくのか、どこで変化を止めるのか、などなどである。

理論的には、上記の変化の制御の組み合わせでいろんな形態が生じうる。

こういった変化のタイミングや期間の旗振り役になるのが異時性遺伝子と呼ばれるもので、この遺伝子の変化によって種の変化や、あるいはある種の疾患が生じるらしい。

人間で言えば、昔は幼い類人猿なのではないかと考えられていたそうだが、必ずしもそうではなく、

巨大な脳を発達させるために、頭蓋のある部分は長い期間をかけて類人猿以上に成熟し、頭蓋を支える頭より下の部分も、より類人猿よりも早熟というよりは遅熟・成熟傾向が促進されているのではないかとのこと。

Q:この論文で触れられていたr-K戦略が気になる。

明日目を通す論文:
人間の形質の共変動に対する生活史アプローチの批判
A critique of life history approaches to human trait covariation

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