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自由の国?本当にそうでしょうか

実は留学中なのです。まぁもう少しで帰国するんですけどもね。約2年の間、アメリカで勉強をしておりました。


さて。


2年間アメリカにいて、今日初めてデモを目の当たりにしました。ニュースでみるアレです。プラカードを掲げて、声を揃えて、意見を主張するアレです。

ミネソタ州のミネアポリスで25日、黒人の男性が白人警察官によって過剰な暴力を振るわれて死亡した事件に対してのデモでした。警察官の行動は人種差別的なものである。肌の色なんて関係なく、みんなが平等であるべきだ、と。市の中心地に集まった人種差別に反対する方々が声をあげていました。

これを見て、どうしても、アメリカが自由の国だとは思えませんでした。この国に住む人達は、心の根っこ、もしくは脳みその根っこに“人種”という言葉が常にあると感じるのです。どうしても、その言葉や肌の色に対する考えに支配されているように感じるのです。

どんな問題に対しても“人種”というものを全く抜きにして考える自由を得られていない人が多いのだと思ってしまいます。

例えばね、実体験ですけど。公共の場でかなりの迷惑な行動をしているアフリカンアメリカンの少年達がいましてね。あまりにも危険だったので注意をしようとしたら、白人の友人に止められました。白人の友人と日本人がアフリカンアメリカンの彼らに注意をしたら、状況を知らない人達から見たら人種差別的な行為に見られてしまうかもしれない、と。彼らに注意ができるのは、警察官か同じアフリカンアメリカンの大柄な男性だけだとも言っていました。

何をするにしても肌の色を気にするのです。

アメリカの歴史は多くの戦いがありました。故に、“人種”について考えない、ということは難しいことなのかもしれません。人種差別行為をする人にも彼等なりの考えがあるんですよね。それから、教育を受けられていない、歴史や今の世界を学ぶ機会が得られない、などの問題もあります。なので、差別的行為自体を知らない人もいるのです。差別をする人全員が悪であると考えることが出来ない中、どうやったらアメリカに住む人達は人種を気にせずに生活する事ができるんでしょうね。


アメリカに来て2年。自分が日本人である、ということを実感しました。日本食が好きとか、時間を守るとか、そういう事ではなく、自分の肌の色はイエローと呼ばれている事。アジア系に分類される事。顔が比較的平くて、身体は小さい事。

個人としてそこにいるのに、アジア人はどうだとか、その中でも日本人はどうだとか、そういう風な話をされる事が多かったように感じます。こちらとしては、「君は白人だからこうだよね」なんて思ったことも無いんですけどね。やっぱり、アメリカに住む人の多くは、おそらく無意識に、相手を人種や肌の色で判断してるんじゃないかって思いました。そういった考え方に支配されてるだなんて考えはないんじゃないかと思います。


どうしたら、人種や肌の色を気にせずに、みんなが平和に生活できるんでしょうね。