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【Zatsu】オンガクについて

やや中二的な妄想も入りつつ、学術的な考察も入りつつ、の話。

以前から、答えのみつからない「問い」があるんです。

ひとはどうして音楽で感動するのか。

あのときの想い出がよみがえって、とかじゃなくて、音楽そのものによる効果で気分が高揚したりとか、感情を揺さぶられて泣けてきたりとか。それってどういうメカニズムなんだろうと。
考えてみると不思議でしょ。だって、ただの音のつらなりだよ? 車のクラクションや、動物の鳴き声と本質的には変わらないからね。

で、いまだに答えは見つからないんだけど、ひとつの可能性として「様式」が関係しているんじゃないか、と思ったんです。つまりかたです。

いわゆるゲージツには様式がついて回る。文学しかり、絵画しかり。プロットの組み方にルールがあり、デッサン技法にイロハがある。
音楽も同じで、理論があり禁止事項とかいろいろあるんです。ただ、そういう制約は意味もなく決められているわけじゃなくて、先人たちの膨大な経験のなかで揉まれて取捨選択されてきた結果、ともいえる。なので、経験則ではあるけど帰納的で理にかなっているんじゃないですかね。
だとすると、洗練されながら生き残ってきた技法、様式、型、はそれ自体が受け手にメッセージを印象付けるための重要な仕掛けとして完成しているのかもしれない。

そのとき思った。💡
「様式」効果で受け手のこころへ直接響くのだとしたら、それは音楽の世界にとどまらないのでは?
音楽の様式を文学へ取り込むこともできるんじゃないだろうか。
音楽理論を文学へ持ち込むことで、音楽から得られるような高揚感を文章から得られるんじゃないか。
そうか、音楽って文学だったんだ! (´Д`)また飛躍してる……

セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
見開きで横幅50cmくらいある

思い立ったら行動。歴史のある音楽といえばクラシックだろうということで、音楽理論の本を買いあさっては勉強し、気に入った作曲家の楽譜スコアを買ってきては目と耳で「音の洪水」をひとつ残らず吸収しようとした。

とにかく膨大な時間を費やしたことだけは間違いない。それが実際にどれくらい成果に結びついたかは不明だけど。
ただ、「様式」についての着想は、あながち間違っていない気もしている。
最近AIがアーティストの特性を解析して、○○っぽい小説や○○っぽい楽曲を自動作成するというニュースを聞くじゃない? で、ファンがそれを読んだり聴いたりすると「ああ、わかるわぁ~」ってなる。ゴッホの画風を学習したAIがゴッホの新作を描いた、みたいなのも以前にあったね。

現在のところAIは独特の表現やフレーズ、タッチといった特徴をまねているだけかもしれないけれど、その表現やフレーズ、タッチがどうして観客にウケているのか、その背後にある理由にまで理解が進むと、当然そのあとは「この小説が好きな人だったら、この音楽も好きだろうな。なぜならウケの種類が同じだから」という連想が出てくる。
それってもう、「様式」の転用だよね。

つまり「音楽って文学だったんだ」というのは、あながち飛躍でもない、ということですよ。
(((( ;゚Д゚)))!!!


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