練習試合の1本目を1番高くするためのマネジメント(サッカー指導+スポーツ教育学の話)
こんばんは、ジョゼ佐藤です。
先日、このようなご質問をいただきました。
回答は以下になります。
回答:
このような場合は、
これに尽きると思います。
育成年代のスポーツ指導において、
“選手は練習でやっていないことは試合ではできない”
このスポーツ指導の基本原則にのっとって考えるならば、
①指導者が練習開始の時点から、選手が集中して練習に励めるような運営をおこなう
②指導者が練習を開始してから時間をかけずに選手のパフォーマンスを最高の状態にもっていく運営をおこなう
まずはこの基本姿勢となる2点を心がけるしかありません。
質問をくださった方には大変恐縮なのですが、試合での選手のパフォーマンスの仕方は、
だと思います。
ということは、質問者様のチームの選手が、
「試合をするごとに尻上がりにパフォーマンスが上がる」
という状態になってしまうのは、
質問者様がふだんの練習において、
●時間が経つごとに選手のパフォーマンスが上がるようなマネジメントをしている
●1試合目から選手が全神経を集中して試合に入れるようなマネジメントをおこなっていない
のではと、私は見立てます。
質問者様はまず、こういったご自身のされていた事実(誤解やミス)を受け止めることが、スムーズな指導改善につながる第一歩となると思います。
(ご質問の内容からはわからなかったのですが、私の見立てに対する質問者様の実際のマネジメントはどのようなものなのでしょうか)
そこで一つの改善例をお話しいたします。
【指導者の留意点(注意点)】
①練習前の選手への声かけは《挨拶》だけにとどめる
②挨拶時に「今からサッカーをすぐにやれるように、頭の中をサッカーだけにしてサッカーのことだけを考えましょう」と《意識づけ》をおこなう
③練習開始時に指導者からの訓示や説教といった「話」は一切行わず、選手に余計なストレスを与えることは避け、すぐにウォーミングアップにとりかかる
④ウォーミングアップ後のトレーニングも指導者からの「話」は一切行わず、選手が集中を切らさないことを心がける
⑤トレーニングとトレーニングの合間の時間は給水程度にとどめ、選手が集中を切らさずに次のトレーニングにスムーズに入れるよう働きかける
⑥上記1~5の行程を1ヶ月以上継続しておこない、選手が「習慣化」できるように働きかけ、指導者が何も指示をしなくても上記1~5の動作が無意識にできるまで「習慣化」させる
これは私の指導チームでのケースとなりますが、小学校低学年の選手も大会参加をして試合を行う際は「1試合目から良い状態でパフォーマンスができるチームにする」ということを目標にトレーニングに励んでいます。
そしてたとえ小学校低学年の選手でも、こういった「習慣化」を目標にトレーニングに励んでいますと、4月の入団から半年後位にはほとんどの選手がその目標を達成し、大会では1試合目から良い状態でのパフォーマンスができるようになっています。
質問者様の指導カテゴリーが不明なのですが、どのカテゴリーにおいても上記の改善例は当てはまるのではないでしょうか。
今回のご質問に対する回答は以上になります。
話の冒頭でも申し上げましたが、
育成年代のスポーツ指導において、
“選手は練習でやっていないことは試合ではできない”
これは基本原則になると思います。
なので表題の、
“練習試合の1本目を1番高くするためのマネジメント”
これは指導者の心がまえ(態度や振る舞い、マネジメント)によって決まると思います。
練習試合の1本目のパフォーマンスが悪くなるハッキリとした原因があるということは、その逆にパフォーマンスが良くなる要因もハッキリとあるはずです。
質問者様がまずそのことの要因がご自身にあることを認めて、上記に挙げた《心がまえ》をもち、ご自身の指導力や選手へのアプローチを改善していけるよう、かげながらですが祈願いたします。
上記の『心がまえ』が当たり前のように習慣化できましたら、次のステップでもある、
“集中力のつけ方や、集中力をつけるためのトレーニング”
などの選手の集中面について考えてみるといいのではと思います。
(これは次回の課題といたしましょう)
このたびはご清聴誠にありがとうございました。
以上
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