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壬生忠見が百人一首に残した作品は?

壬生忠見みぶのただみが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ 恋すてふ
  わが名はまだき
  立ちにけり
  人知れずこそ
  思ひそめしか

です。

読みは、

♪ こいすちょう
  わがなはまだき
  たちにけり
  ひとしれずこそ
  おもそめしか

となります。

太字二カ所が変わります。

☆意味

歌の意味は、40番でご紹介した平兼盛(たいらのかねもり)の

♪ しのぶれど
  色に出でにけり
  わが恋は
  ものや思ふと
  人の問ふまで

と似ています。

恋すてふ
   (恋しているという)
わが名はまだき
    (私の噂が早くも)
立ちにけり
     (立ってしまった)
人知れずこそ
  (人に知られないように)
思ひそめしか
 (思い始めたばかりなのに)

☆文法解説

「まだき」とあるので「噂はまだ立っていない」のかと思ったら、

「まだき」は、副詞「早くも」という意味だそうです。
まだき 【未だき・夙】

3句:「けり」
   詠嘆の助動詞



4句:打ち消しの助動詞


下の句:係結び
    人知れずこそ
    思ひそめしか
    「こそ」係助詞
   +過去の助動詞「き」
    の已然形
《誰にも知られないように
 秘めて思い始めていたの  
 に》
と訳す。



☆鑑賞

この歌は960年に第62代:村上天皇が開いた

天徳内裏歌合てんとくだいりうたあわせ

で壬生忠見が詠んだそうです。

百人一首の40番に登場した平兼盛(たいらのかねもり)の歌と優劣を競い、負けました。

詳しくは、《天徳内裏歌合》


☆出典

『拾遺集』恋一・621

★関連動画


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