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法性寺入道前関白太政大臣が百人一首に残した作品は?

法性寺入道前関白太政大臣ほっしょうじのにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじんが百人一首に残した作品は、、、

─── 目 次 ───
☆作品
☆意味
☆枕詞
☆体言止め
☆文法解説
☆鑑賞
☆出典
★関連動画
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☆作品

♪ わたの原
  漕ぎ出でて見れば
  久方の
  雲居にまがふ
  沖つ白波

です。

読みは、

♪ わたのはら
  こぎいでてみれば
  ひさかたの
  くもいにまごお
  おきつしらなみ

となります。

「まがふ」は、旧かなづかい。
「まごお」と、発音します。

崇徳天皇の時代、1135年に、内裏で歌合せが行なわれました。

題は「海上の遠望」。


☆意味

わたの原    (大海原に)
漕ぎ出でて見れば
     (漕ぎ出てみれば)
久方の  (雲に掛かる枕詞)
雲居にまがふ
  (雲と見間違えるような)
沖つ白波   (沖の白波だ)


☆枕詞

3句「久方の」は、4句の「雲」に掛かる枕詞(まくらことば)です。

「天・空・日・月・光」などにも掛かります。


☆体言止め

5句「沖つ白波」


☆文法解説

1句:「わたの原」で、「わた」は海を指します。

11番でご紹介した参議篁の作品、

♪ わたの原
   八十島かけて
   漕ぎ出でぬと
  人には告げよ
   海人のつり舟

も同じです。

2句:みれば
   「見る」の已然形
   +接続助詞「ば」

5句「沖つ白波」の「つ」は古い格助詞です。

「の」という意味です。


☆鑑賞

大海原の情景を詠った雄大な歌です。

☆出典

『詞花集』雑下・382

★関連動画


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【法性寺入道前関白太政大臣】

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