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#18 「プチハプニング」

17:30過ぎ

チームはホテルに戻り、スタッフのフィードバックミーティングも終わり。
6:30から働き詰めの俺は…定時18時まで待つわけもなく、部長に
「今日は何もないですよね?もう上がります!」
「う?あ、お疲れ様ー」
と、キョトンとした表情で言われた。

ゲートを潜る前に関わっている警備の顔馴染みの人に、
「あれ?俺たちが終わるまでがイベントじゃないんだっけ?」
と言われ、俺は、
「俺のメインイベントじゃないのでー今日は帰りまーす!あざーす!」
と言ってスタスタと同僚に見つからないようにスタコラサッサー

途中チッキンの前を通ると、
「ツッカゴーシサン!オツカレサマデシター!マタヨロシク オネガイシマス!」
とマルコさんに言われ、マコトさんも微笑んでくれた。

それくらい、俺が全員の業務が終わる前に退散するのを珍しく思っていたに違いない。

彼女とは、
18:30ごろにお互いの自宅の中間点の赤羽で待ち合わせることになっていた。

16時ごろに
[お疲れ様ー終わったよー!]
と、送ったきり彼女から返信はなかった。
駅のホームで、現在時刻で一番早く到着する時間と経路を調べて、彼女に[赤羽18:31着〕とだけ送信して予定時刻違わぬ、日本の電車を待っていた。ま、時折事故やなんかで遅れることはあるが、概ね予定通りなのがすごいことだと最近身に染みてわかった。
日本人の特有なのか、気質なのか、文化なのかはわからない。昔、ゲームセンターで【電車でGO】をしたことがあるが、いろんな電車のルールがあり、信号やスピード規則や汽笛音を発するタイミング…ブレーキタイミングで、しっかりお客様を安全に停車する…など。
それらをゲームではなく完璧にこなす運転手さんには感謝しかない。たまに、心ない自分勝手な乗客で迷惑を被ることはあるが。話が脱線しまったが、戻すと…
電車に乗ってすぐに手に握られているiPhoneに振動が、
[今、起きたー!でも18:30には赤羽着くよー]
ひとまず、何か事故に巻き込まれたとかではなく『ホッと』した半分と、『会えるー』という半分で【1】になる想いなのは言うまでもなく。

[今日はチームのクラブハウス大掃除を一人でやったんだもんね💦疲れちゃうよ]
[うーん!でも、掃除は終わったらスッキリするからいーのー😄その反動で、寝ちゃうのは許してー]
そんなことは気にしないし、チームや選手はたまた会社からのリクエストを受けて、毎日についていくので一生懸命なのだから仕方ないことだから。

銀座線渋谷からJR埼京線渋谷のホームの遠ささは、1駅分程歩くくらい遠いのは言うまでもなく、5分の移動時間では不安。
ましてや、ICカードにチャージされていなかったら…もう考えただけでもゾッとする。
しかし、そんなことがないようにチャージは済ましている。

改札から改札を抜け、左に。
動く歩道(正式名称は割愛)を横に小走りで3番ホームへ向かう。
2分前に無事到着。

電車を待っていると、ポケットのiPhoneが震える。
[ごめん…]



え?一瞬嫌な感じがした…
[おねーちゃんが、鍵を持って出るの忘れたらしくて、一旦帰ってくるって言ってて…少し遅れる。]
そう言えば、お姉さんと二人暮らししているって言ってた気がする。
[そんなことかーわかったー!駅のスタバか何かでしっかり待ってるよーそうだ!今出てるストロベリーのやつ買って待ってるよ!」

と送信したところで、
ホームに湘南新宿ライン宇都宮行きが到着した。

to be next story...

(あとがき)
遅くなり大変申し訳ありません。
なるべく2日に1投稿を心がけますので、ご了承いただければありがたいです…
引き続きよろしくお願いいたします!

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