休職日記〜禁煙に失敗〜

 禁煙して2ヶ月。セルトラリン(25mg)の服用もあってか、ここ最近ひたすら眠かった。セルトラリンの副作用に眠気はあまりないみたいなのだが、なぜか眠くなる。心療内科の先生には「予定がないと余計に寝てしまうかもしれませんね。」と言われたが一理ある。ただ、それを差し引いても午前中ほとんど寝ぼけ眼なのでまともに脳が働かない。そして、今日ついに喫煙してしまった。

 禁煙を始めた時、離脱症状で一週間ぐらいはひたすら眠いし、頭もぼけーっとしていた。この時は離脱症状のせいと理解していたのでひたすら我慢を続けられた。そして、セオリー通り禁煙2週間目には離脱症状はかなり和らいだ。その後は吸いたくなる瞬間ごとにフリスクを食べたり、深呼吸をしたりしてなんとか気を紛らわせた。一番きつかったのは目の前で気持ちよさそうに吸っている友人を見たとき、そして映画で喫煙シーンがあるときだ。いやでも吸っている感覚を思い出してしまう。個人差はあるみたいだが、10年以上吸い続けた自分の体にはしっかりニコチンが行き渡っているみたいだ。それでも、なんとか2ヶ月我慢した(仕事をしていたら確実にすぐギブアップしていただろう)。それでも、やっぱり午前中本当に目が覚めなくて、ついに引き出しにしまっていたiqosに手を出してしまった。その間滅茶苦茶に葛藤した。脳内は完全にタバコに支配されていた。浦安鉄筋家族の大鉄を馬鹿にできないと思った。自己嫌悪に陥りそうだった。

 そして、最初の一本を吸った時「あんまりおいしくないな…。」と思った。これは進歩かもしれない(と強引に思い込んだ)。心臓が少しバクバクしてきた。身体中にニコチンが行き渡るのがわかる。頭と胸のもやもやがスッキリする(という錯覚に陥る)。やっぱり立派なドラッグだよね、煙草は。こうやって無理やり眠気が解消されていくのか。今回を反省として、今後また禁煙するときにどうやって眠気を克服するか考えよう。改めて禁煙のメリット・デメリットを整理する。

●禁煙のメリット
喫煙器具が所持品リストから消える。⇨まぁまぁメリット。
喫煙場所について考えなくてよくなる。⇨かなりメリット。
お財布に優しい。⇨超ハイパースペシャルメリット。

●禁煙デメリット
タバコを見かける度に思い出す。⇨国が悪い。
眠気が解消される。⇨抗うつ剤をやめればなんとかなるかも。
周りに喫煙者がいすぎて疎外感を味わう。⇨これは気の持ちようでなんとかなりそう。

 こうやって整理すると煙草は百害あって一利なしだ。そんなこと喫煙者はみんな承知しているのだが、かっぱえびせんぐらいやめられない、止まらない。特に自分は煙草に依存していたと認める。目覚めの一本、なんらかのタスクが終わる度に一本、お酒のお供、タバコミュニケーション。もう残念なぐらい生活の一部と化していたのでよほど肺関係に大病しない限り厳しいような気がしてきた。それでも、今回2ヶ月我慢できたのは単に負荷がかかりにくい毎日を送っていたからである。ただ、20代のときは1週間でギブアップした頃に比べれば、少しは進歩したか。タバコミュニケーションに関しても、以前はみんなが喫煙所に行く中、ぼっちになるのが寂しくて行っていたところもあるが、今はそんな感情もなくなってきたのでそこはなんとかなりそうだ。なにより、元々吸っていなければこんなことを考えなくて良いと考えると吸わない人が素直に羨ましい。喫煙場所を探す時間をトータルしたら1年ぐらい損しているかもしれない。なぜこんなものを合法化したのだ本当に。

 ただ、学生時代、嫌煙家の人に「どうせやめたくなるもの吸ってて意味ある?」的なことを言われたのだがこれだけは反論しておきたい。そのときはそんなもんかなぁと思ったのだが、あとで考えてみるとそれを言い出すとこの世のほとんどはいつかはやめるものであふれているのではないだろうか。特に恋愛なんて3年ぐらい経てば恋愛感情はだいぶ失われている。それでも多くの人はやめられない。わかっていてもまた違う恋をしてしまう。傷つくかもしれないのに。わかっているけどやめられないものが人生にはあって良いのではないだろうか。...煙草と一緒にしてはダメか。今度こそは禁煙してやるぞ。

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