見出し画像

元祖平壌冷麺屋note(247)

5年生のみなさん、おはようございます。

ボクはチャンスギと言います、スギチャンと呼んでね。

好きなものと、嫌いなものは、今から絵本を読むことで紹介しますね。

まずは、嫌いなものから。文、谷川俊太郎「せんそうしない」。

ちょうちょと ちょうちょは せんそうしない
きんぎょと きんぎょも せんそうしない
くじらと くじらは せんそうしない
すずめと かもめは せんそうしない
すみれと ひまわり せんそうしない……

谷川俊太郎「せんそうしない」

スギチャンのひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんは、100年前に、隣の国から日本に渡ってきましたが、戦争のせいで、帰れなくなり、日本で暮らすことになりました。

だから、スギチャンも日本に住んでいます。

次は、好きなものを紹介しますね。みなさんは、ビートルズというグループを知っていますか?

スギチャンの着ているTシャツは、昨年の、ビートルズの新曲をプリントしたものなんです。

そうそう、ビートルズが好きですが、半分正解で、あと半分は絵本を読みますね。

文、ジョン・レノン&ポール・マッカートニー「愛さえあれば」。

ラーヴ、ラーヴ、LOVE…

…オーリュ、ニーディズ、ラーヴ、ラーヴ

Love is all you need.

最後まで聞いてくれて、ありがとうございました。

読みながら、歌い終えたら、カラオケのあとのように気分が晴れた。

学校にプレゼントした、この2冊の絵本は、前日に、いつもの絵本屋かささぎさんで、選んだものだ。

お店に居合わせた、絵手紙作家さんとも知り合い、そのあと娘に、ミッフィーの塗り絵ハガキを沢山、下さったのだった。

愛(LOVE)だねえ。

というのは、「東京バンドワゴン」の我南人の口癖だったっけ。

読み聞かせのあと、6年生の、地域住民や保護者たちにインタビューする授業に、インタビュイーとして協力した。

「いちばん大事な教科は、何だと思いますか?」

という質問には、「図書ですね」と即答した。

学生たちも、となりで聞いていた読み聞かせメンバーも、ハッという反応だった。

「どうしてですか?」とさらに理由を訊かれたので、

「学校の先生は、いっときの師匠だけど、本は一生の師匠になるからです」と答えた。

「大人になっても、本はたくさんのことを教えてくれるし、本の楽しさに多くの子たちが気づいたら良いな、と思って、読み聞かせをしているんですよ」

インタビューのあと、読み聞かせメンバーの方が、インタビューの答えに共感してくださったようで、図書の大切さを熱弁していたので、「同志」という言葉が浮かび、フランツ・カフカと「夜の霧」の話で盛り上がった。

絶望的な状況だからこそ、希望の光はまっすぐに刺さるという言葉に頷き合った。

その後、読み聞かせメンバーで、「読書会」を発足させましょうという声が上がり、やはり「地下革命組織」という言葉が浮かんだけど、

談合の場が、ゴーリキーの作品名にちなんだカフェだったことや、そこで働くチェコ出身のアルバイトの学生と、いつものように、覚えたてのチェコ語で挨拶を交わしたこととは、無関係だろう。

ただ、カフカがチェコの作家であることとは、無関係ではない気がする。

今日も「カフカの日記」を読んでいたから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?